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米アルコア、第4四半期は黒字転換―アルミ価格上昇で

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アルミ大手の米アルコアが10日発表した2010年第4四半期決算は、アルミ価格の上昇を受け、前年同期の赤字から黒字転換した。ただ、前年同期にはリストラに関する特別損失など特殊要因が含まれていた。
米テキサス州にあるアルコアのアルミプラント。赤い砂塵はアルミをボーキサイト鉱石から抽出する際に出る。
 幅広い製品に使われるアルミの価格は、昨年7月以降大幅に上昇し、同社を含むアルミメーカーの売り上げ水準を引き上げた。アナリストはエネルギーコスト上昇に対する懸念があるものの、新規住宅着工や自動車販売台数が今年も伸び続けるとみており、このトレンドがアルミ市場を下支えすると考えている。
 また、アルコアは先週、3カ所の精錬所の遊休化していた電解槽の使用を再開する計画を明らかにした。これにより、約260人の新規雇用が生まれ、アルミの生産も増強されるという。同社は不況下で数千人の従業員を削減していた。

 クラウス・クラインフェルド会長兼最高経営責任者(CEO)は、アルミ価格について、10年に13%上昇したが、11年にさらに12%上昇するとの見通しを示した。同CEOは同社が「価格回復率を上回る成長を遂げる可能性が大きい」と述べ、世界のアルミ需要が20年までに倍増すると予想していると語った。
第4四半期の純利益は2億5800万ドル(約213億円、1株当たり0.24ドル)だった。前年同期は2億7700万ドル(0.28ドル)の赤字。今期の業績は税優遇による0.03ドルの利益などの影響も受けている。前年の業績には0.28ドルのリストラなどに関連する特別損失が含まれていた。売上高は4%増の56億5000万ドルだった。同社の決算報告を皮切りに、米国企業の決算発表シーズンが始る。

トムソン・ロイター調査のアナリスト予想は、純利益が1株当たり0.19ドル、売上高が57億1000万ドルだった。

 同社のアルミニウムの平均販売価格は前年同期比17%上昇した。前年同期は1.4%の上昇だった。アルミ製品の出荷高は15%減少したが、第3四半期からは4.9%増加している。
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