ポイント
日経平均株価は小動きでしたが、想定以上に堅調な印象でした。年末高への期待感の強さが背景にあると見ています。ただし、上海や欧州市場の軟調さに加えて、米株先物も軟調な展開になっています。明日の日経平均株価には逆風です。
日経平均株価の動向
13円高で寄り付いた日経平均株価は、前場では堅調ぎみな小動きで推移しました。ところが、後場に入ると一段高となり1時頃には97円まで上げ幅を拡大しました。その後は僅かに調整色をみせたものの、76.80円、0.75%高で大引けとなりました。
前場の底堅さは、円安方向への戻りを見せたドル円が支えたようです。
後場の上昇を牽引したのは、上海市場の堅調な動きだったと見ています。先週末の金利引き上げにもかかわらず、株式市場が午前中は堅調であったことによる安堵感が大きく影響したと考えています。
代表的な中国関連株である日立建機のザラバの動きが、マーケットの安堵感を示唆するように見えます。
海外市場の動向
ただし、その上海市場は午後に入って急落に転じ、1.90%安で終えています。その他のアジア市場はマチマチでしたが、多少下げが優勢です。ただし、変動幅は全般に小幅にとどまりました。
一方、欧州市場は英国を除いて下げ基調です、ドイツ、フランス、ベルギー、イタリアなどが軒並みに1%を越える下げになっています。相変わらず、財政問題から目が離せないようです。
欧州市場の流れを反映しているのか、GLOBEXではダウ(-49ドル)、ナスダック(-7.25ポイント)ともに停滞しています。
今日は重要な経済指標の発表は予定されていませんので、どうやら軟調なマーケット展開になりそうな様子です。
日経平均株価への示唆
米株先物の軟調な動きに加えて、前日の日経平均株価が上海市場の調整を十分に織り込んでいないことが気になります。年末高期待が強いとはいえ、後場の円高への為替の振れを無視したように見えることも懸念材料の一つです。
したがって、明日の日経平均株価の寄り付きは低くなりそうだと考えています。現在の日経先物価格(夕場)は10,300円程度で推移していますが、この近辺か、もう少し低めになる可能性があると見ています。
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