ポイント
前場はおおむね想定していたような小動きで推移していた日経平均株価ですが、後場になると突然上げ足を速めました。背景あるのは対ドル円安の進行と見ています。上海市場の大幅な上昇も好影響を及ぼしたようです。現在ダウ先物価格は6ドル高と小幅な上昇にとどまっています。対ユーロおよび対円でドル高が進んでいることから、ダウ平均株価は上値の重い展開になりそうです。
日経平均株価を振り返る
先週金曜日の終値で寄り付いた日経平均株価は、前場では小動きにとどまっていました。ところが、後場に入ると一転して上昇基調に転じ、その基調は大引けまで持続して、81.94円、0.80%高で終えています。高値引けです。
背景となったのはドル円。円安の進行にマーケットが反応したと見ています。
2.79%と大きく上昇したTDKのザラバの動きに円安の影響が示唆されています。
加えて、好調な経済指標から金融引き締めの動きが懸念されていた中国で、金利引き上げではなく、市中銀行の預金準備率引き上げであったことがマーケットに好感され、上海総合指数が2.88%の急騰となったことも、日経平均株価の押し上げ要因になったと思われます。
日立建機のザラバの動きに、その影響が感じられます。ただし、株価は0.96%の上げにとどまっています。
もう一つ目を引いたのは銀行株の堅調な動き。マーケットの底上げに寄与したようです。この背景にあるのは、為替や中国ではなく、長期金利の上昇トレンドであると見ています。三菱UFJフィナンシャルグループが2.86%と大幅に上げています。
海外市場の動向
アジアはインドネシアとシンガポールを除いて上昇しています。上海の上げと、インドネシアの下げ(-1.48%)が目立ちます。
欧州市場は全体に上昇しています。ただし、1%を越えて上げている市場は、今のところ、ありません。ユーロが対ドルや対円で大きく下げているので、気懸りだったのですが、株式市場は平穏なように見えます。
ダウ先物価格は6ドル高と小幅に上昇しています。
今日は重要な経済指標は予定されていませんので、ダウ平均株価は先物の動きを引き継いで、上値の重い小動きになりそうだと見ています。大きくドル高に動いたことがマーケットの上値を抑えるだろうと考えています。
昨日「今週のマーケットは? 12月12日」の中で指摘しているのですが、長期金利の上げによるドルの上昇圧力が気になっています。
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