映画ずきのしんちゃんさんのブログ

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尾っぽ一振り、でも鬼のいぬ間のかくれんぼ?

 まずNYは、クリスマス直前の薄い商の中、基準線を上抜け、日足の一目均衡表の雲に突入、雲の中をぐいとあげていって、雲の上限13586をめざす動き。日足MACDも鎌首をもたげてゼロラインを突破、日足のボリンジャー+σも越え、日足ベースでは、見かけ上は上昇基調に転じた。もし雲の上限を突破できれば、当面ザラ場の戻り高値の13780ドルをテストすることになるのでは。もっとも近日中にこれを越えられなければまた下値に触れ戻すことにもなりかねない。アメリカの実体経済については強弱感が対立しているようだが、いきなり崩壊することはなくても、相当の減速は間違いないように思われるし、週足月足の形から見ても、下降トレンドをすぐ転換してゆくのは、難しいと思われるのだが・・・。
 円ドルについても、一連の大手金融機関への資本注入の報道とクリスマス商戦の好調さへの期待からか、日足ではドル高方向へ雲をつきぬけ、11月の頭の115円を目指して動いている。とはいえ、月足の一目均衡表では115円あたりに基準線、転換線が走っていて大きな節目となっており、ここを越してくるほどの勢いがあるかどうか、まだよくわからない。プロのデイーラのコメンをみていても、一時的な戻りにすぎず、中期的にはやはり100円に迫る円高になる、という見方が根強い。円安へ基調が転換するのがはっきりすれば、輸出産業を買う安心感も広がるはずだが、トヨタ、キャノンのもたもたした動きをみても、どうもまだそういう感じにはなっていないようだ。
 当面NYを写真のように写して、日経平均は、日足基準線、転換線をぽんと越えて上げた。だが商いはものすごく薄く、「鬼のいない間」のかくれんぼ、一場しのぎのクリスマスプレゼントかもしれない。実際、NYと比べると日足はまだまだ雲の下、MACDもまだマイナス、週足の転換線15778円ははるか上である。下降トレンドが転換を確認するには、まだまだ関門が多く、いばらの道が続きそうだ。
 なんで日本が「一人まけ」なのか?基本的にはたぶん、日本経済の回復が、結局為替に助けられた輸出だのみに過ぎず、労働分配率も低く抑えられたままで国内の消費は盛り上がらず、政府が宣伝してきた景気回復が消費を喚起するといった楽観シナリオが全く崩れてしまったことにあるのではなかろうか。ところが福田政権はそれにかわる成長シナリオを打ち出すようなそぶりすらなく、増税とばら撒き復活が「誠実に着実に」進んでおり、その結果、国民からも見放されて、支持率も急落、政権の足元すらおぼつかない状況だ。PERは、将来の利益の期待値だから、足元の収益がよくても、これほど先行きの経済成長の見込みが乏しければ、当然PERもあがるはずはないであろう。
 日本のほうはしばらくどうにもならないだろうが、少なくとも太平洋の向こう側が元気になれば、この「戻り」が本物になってくれるのだが。
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