昨日「過剰流動性相場? 11月20日」で比較的詳細にご報告しましたが、好調な米国経済指標→米国長期金利上昇→ドル高円安→日経平均株価上昇というメカニズムが、重要な役割を果たしていると見られます。
このメカニズムの出発点である好調な米国経済指標について、ロイター社が気になる指摘をしていますので、注目しています。
米国消費の堅調さは、小売店がディスカウントセールを例年より早く始めていることが一要因。ISM指数などの製造業関連の堅調な動きも、好調な年末商戦を期待した在庫の積み増しが背景にある、と指摘しています。
参考までに、米国商務省のデータを用いて、在庫の動きを見たいと思います。9月が最新ですので、あくまで参考ということですが、方向性として在庫の積み上がりが鮮明です。
出荷は次のような動きです。頭打ちが鮮明です。
ということで、どうやら売れていないのに作っているという期待先行型になっていますので、今後の動向には要注意です。とりあえず来週、感謝祭翌日のブラック・フライデーの動向に注目です。
円安に大きく貢献してきた米国長期金利の上昇ですが、先週の動きを見る限り、力強い上昇が続いているという印象はありません。
したがって、円安の進行とともに日経平均株価が大幅に上昇を続けるとは想定しにくいところです。
ただし、過剰流動性が、このような動向にかかわりなくマーケットを押し上げる可能性は否定で出来ません。しかしながら、先週も日米株価乖離とドル円がきれいに連動していたことから、今後円安が一段落すれば、日経平均株価の上昇も止まるのではと考えています。
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