はるるっぴさんのブログ

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欧州バズーカ砲への疑問

ひとりごと日記です。

先日、ひさしぶりに古銭ショップに行った。

店長が通貨の歴史にくわしくいろいろと教えてくださる。
勉強のため伝説的な武内大臣肖像の兌換銀券の1円札を400円で買った。

昔は、銀行で裏に印鑑を押して
一円銀貨と交換してくれたと説明してもらった。

余談ですが、この一円と中国の一元の
「一円」の文字が同じなのは、偶然ではない。

その昔の銀行通帳は、巻物だった。

「当時の1円は、今だといくらの価値があったのですか?」と聞くと

「そうですねぇ~」
「100円で家一軒買えた時代ですからねぇ~」

「今となってはねぇ~」

と答えが返ってきた。

軍票や戦時中の割引国債も売っている。
戦時中の割引国債の図柄は、戦闘機や戦車だったりする。
当時、購入した人はすごいですねぇ~

たまたま2人のご年配の女性が来て
古銭ショップの店長に言った。

「わたしたち、古い紙幣をたくさん持っているけど
 買ってくれないわぇ~ 売っているけど~」

店長は、苦笑いをされていた。

(^_^;)

タンス預金は、いずれそのような運命にある…

投資に「たら~」と「絶対」はありませんが、

戦後、日経平均株価がスタートした1949年に
タンス預金で武田薬品工業(4502)の株を買っていたら
少なくとも現在、タンス預金のような運命にならなかった…

「紙切れ」ではなく「株御殿」になっているでしょう。



そもそも通貨とは、「信用」です。
信用がなくなったら、紙切れになる。

10000円札は、20円で印刷できるので
20円の価値はあるでしょう。

インドでは、昔の日本のように紙幣をメモ帳代わりに
使っているようで、多くのルピー紙幣にメモのあとがある。
一万円札も高級なメモ帳として20円の価値は残るかもしれない。

(極端な例です。)

1971年のニクソン・ショックにより
お金が実物資産{金(ゴールド)}から切り離されている。

その後、通貨は、糸の切れた凧のように舞い上がっている…

アメリカを中心にマネーの膨張をしてしまった。
それをデリバティブでごまかしてきたが
すでに限界にきている。

後は、いつ多くの人が気が付くかになっている。

もちろん、そのようにならないように
世界の政策当局の英知に期待したい。


さて

記憶に新しいユーロ危機のとき(今も続いていますが…)
ユーロ防衛のために欧州金融安定化メカニズムを作った。

ヘッジファンド、自己売買、債券自警団、格付会社から
総攻撃を受けた通貨ユーロは、
ユーロ防衛のため、見せるだけのバズーカ砲を作った。

(・。・)!

さらにECB(欧州中央銀行)は、緊急ヘリコプターを出動させて
市場にユーロをバラまいた。

金融市場の資金調達のために
お金をジャブジャブにして攻撃に備えた。

攻撃する方も、得体の知れないバズーカ砲を見せられて、
また、足元もジャブジャブ金融により沼地となり
一旦、攻撃を中止することになった。

(イメージです。)

ユーロ危機は、「表向き」去ったような不気味な静けさがある。

ただ、この防衛策は、時間稼ぎにすぎない感じがする。


投資家は、客観的に考えるべきだと思う。

疑問1

PIIGSのイタリア、スペインだけでも
必要な資金額は7,000億ユーロ以上あり
そもそも7,200億ユーロでは足りないのでは…

次々と国債の償還がくるので
そのつど資金繰りをしなければならない。

疑問2

欧州金融安定化メカニズムの「基金」は、たとえば
スペインが困ったときに、スペイン自身が基金にお金を拠出しているので

自分がお金を出している基金で
自分を助けるといった
訳のわからない矛盾を感じる。

また、IMF(国際通貨基金)の拠出は、なぜか直接関係のない
日本人がたくさんお金を出すといった
これもよくわからない矛盾を感じる。

本当は、日本人は怒らないといけない。
しかし、知らないから怒ることもできない…

疑問3

SPV

一番大きいバズーカ砲の「SPV」

日本語に訳せば、「特別目的事業体」となるのでしょう。

これが、また訳がわからない。
特別目的とは、何でしょうか?

もし、国債の償還ができなければ
SPVが社債を発行して対応しましょうと言った感じ。

SPVは、よくわからない変なもの。

何のことか…

SPVの発行する社債は、困った国も含めて
政府が保証しましょうと言った感じ。

軍票(軍用手票)のような「イメージ」がある。

このスキーム(枠組みを伴った計画)は、冷静に考えれば
単なるごまかしにすぎず
何の解決にもならない匂いがする。

時間稼ぎの効果はあるだろう。

ヨーロッパの問題は、序章が終わったのにすぎず
これから第一幕がはじまる予感も…(>_<)

ヨーロッパへの投資を考えている投資家は、
より緊張感を持って対応すべきかもしれません。

すでに日経新聞に第一報が報道されている。

10月22日(金)

日経新聞夕刊より

アイルランド大手銀行

劣後債、債務不履行に

アイルランド政府が国有化した同国の大手銀行
アイグロ・アイリッシュ・バンクは21日
総額約35億ユーロ相当の劣後債を整理すると発表した。

事実上の債務不履行(デフォルト)。

翌10月23日

日経新聞朝刊の記事

債務残高のGDP比
「アイルランド悪化」

(日本経済新聞より引用)

日経新聞さんが、2日続けて記事にされていることは
それなりに意味があると思う。

記事の内容によるとアイルランドの
財政赤字の国内総生産(GDP)比は14.4%(正しくは32%だと思う。)

世界史的には、6%を超えて助かることは難しい。

ジンバブエのような状態になる可能性がある。

アイルランドの通貨は、アイルランド・ポンドではなくユーロ。

問題を複雑にする。

さらに

アイルランドの国債を持っているのは、

ドイツ
イギリス
アイルランド

ここが南欧と違います。

その波及効果が大きい。

ギリシャ問題は、
ギリシャの国債をたくさん持っているのがギリシャです。

「アイルランドは、小国ですよ~」

と甘く考えている投資家は、
デリバティブの破壊力を
なんとなく知らないだけかもしれません。

引き続き、ヨーロッパの経済動向にも注目したいと思う。

フレンズは、時間の関係で失礼しています。
ご了承願います。


おしまいです。
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