8月のISM製造業景況指数を多少詳細に見ると、以下のようになっています。
指標は55.5から56.3へ0.8ポイント上昇しています。これが、株式市場の上昇を牽引しました。
内容を見ると、生産(Production)が2.9ポイントと大きく上げています。
ところが、新規受注(New Orders)は0.4ポイント低下、受注残高(Backlog of Orders)も3.0ポイントの下降です。
加えて、出荷(Supplier Delivaries) が1.7ポイントほど弱くなる一方で、在庫(Inventories )が1.2ポイント上がっています。
要は、生産したものの、出荷の基調が弱く、在庫が積み上がったという構図です。ユーザ-の側での在庫(Customers' Inventories)が4.5ポイントの急増となっているのも見逃せないようです。
というわけで、ISM指標を手掛かりに、大幅な上昇を見せた米国株式市場の反応は、過剰であった可能性もありそうだと考えています。
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