【キヤノン】2Q累計決算はまずまずの内容。引き続き10/…

TIW藤根 靖晃さん
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2Q累計決算はまずまずの内容。引き続き10/12期会社計画を上回ると予想する

<現在の株価は評価不足の感が強いだろう>
急速なユーロ安による業績影響懸念などで株価は4月の年初来高値より2割強落ち込んだ。しかし主力のオフィス事業の業績は為替影響を受けつつも回復が続いている他、今回の決算発表で下期為替前提が1ユーロ=110円と円高に見直されており、現在の株価は評価不足の感が強いと考える。
<各事業とも業績は回復傾向>
10/12期2Q累計(1-6月)業績は売上高1兆7,258億円(前年同期比17%増)、営業利益2,002億円(同3.1倍)となった。計画進捗率は売上高46%、営業利益56%とまずまずの内容。各事業の業績を前年同期比で見ると主力のオフィス事業の売上高は1Q(1-3月):+8%、2Q(4-6 月):+31%と円高下でもプラスが持続。コンシューマ事業もアジア向けを中心にデジタルカメラの販売が拡大、販売台数は1Q以降プラスが続いている。また産業機器事業も未だ赤字ながら半導体・液晶需要の好転で露光装置の販売台数は改善傾向にある。
<10/12期計画は据え置かれた>
10/12期会社計画は据え置かれたが、販売台数見込みはIJP、露光装置を除き全て上方修正された。為替による業績マイナス影響は避けられないものの、経費抑制に努めているほか、10/12期中は複写機、LBP、デジタルカメラなど主要事業の販売台数見込みが四半期毎に上方修正されており、計画を上回る可能性が高いだろう。このためTIW業績予想は前回レポート(10年4月27日付)のまま据え置いた。リスク要因は更なる円高進行、オフィス事業の需要再低迷、など。(高辻 成彦)

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