今期会社計画はやや保守的な印象。株価には若干割安感も出てきた
<会社側の今期計画はやや保守的>
10/3期業績は、売上350億円(前の期比7%増)、営業利益48億円(同45%増)。3月23日に発表された上方修正に沿った着地ながら、中国を中心としたアジアにおける電子機器製造の活況を受けて強い結果となった。会社側の今11/3期業績計画は、中国市場が引続き堅調に拡大するとみられること、立ち上がりつつある新規分野の利益貢献などを考慮すれば、やや保守的な印象。現在の株価は、今期TIW予想PERが15倍台、来期TIW予想PERも13倍弱という水準。最近の株価調整により若干割安感も見られる。予想配当利回りが比較的高いこともサポート要因となろう。
<LED用白色レジストの拡大に期待>
主力のPWB(プリント配線板)用SR(ソルダーレジスト)は、前期中国向けが数量ベースで過去最高を記録。中国では顧客の選考基準が技術から価格に移りつつある中、同社も安価な原料を使うなど低コスト化を進めている。今期営業利益は前期比2億円増益の会社計画であるが、内訳は販売数量増+15億円、単価下落と為替影響▲13億円の想定(為替前提は90円/USドル)。販売数量増が控え目とTIWでは判断。前期3億円の売上を計上した白色レジストはテレビ用LEDバックライトからLED照明などに拡がりが期待されよう(今期の白色レジストは前期比3倍の売上をTIWでは想定)。
リスク要因は、PCや携帯電話、家電、自動車など最終製品の販売不振、革新的な技術によりSRが不要になるリスク、競争激化、原材料価格の高騰、為替相場の変動など。(服部 隆生)
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