麺の技術革新は新世代入り。内外の即席麺事業で攻めの姿勢強める
<新技術による利益成長期待を織り込む展開を予想>
麺の新技術「太ストレート製法」で、同社は内外の即席麺の需要拡大を図る。1971年に「カップヌードル」が誕生して以来、麺の製法はほとんど変わることがなかったが、「太ストレート製法」は約40年振りの麺の技術革新と言える。同社は技術革新に自信を持って、内外で特許を次々に取得。量販店の価格推移を見ると、同社がコア・ブランドとしている商品群は、価格訴求ではなく品質訴求で消費者の支持を受けている模様。麺の技術革新による将来の利益成長期待を、株価は徐々に織り込む展開を予想する。
<11/3期は過去最高の営業利益見込む>
10/3期は、米国の即席麺事業の利益改善効果が大きく、減価償却費や退職給付費用の増加を吸収して09/3期比2ケタの営業増益を達成。11/3期は、新技術を背景に攻めの姿勢を強め、設備投資額は10/3期の2倍の375億円を計画。減価償却費の増加(45億円程度)や拡販費等の増加が予想されるが、退職給付の影響(112億円の増益要因)が大きく、11/3期は過去最高の営業利益更新を見込む。11/3期の配当は、20円の普通増配で年間70円。配当性向40%を目標に、12/3期以降も増配が期待できよう。(佐藤 謙三)
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