【第一三共】株価回復はプラスグレルの伸長とランバクシーの完…

TIW藤根 靖晃さん
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株価回復はプラスグレルの伸長とランバクシーの完全復活が条件

<特許満了となった製品の補完が急務>
主力製品は高血圧症治療剤オルメサルタンが内外で好調だが特許満了となった抗菌剤レボフロキサシンと高脂血症治療剤プラバスタチンの減速が激しい。この補完は新製品とランバクシー社に期待したいところだが、新製品の抗血小板剤プラスグレルの販売は未だ初期段階だ。ランバクシー社は米FDA(食品医薬品局) によるインド2工場からの製品輸入禁止措置やAIP(申請の誠実性に係る審議)の発動が未だに解除されていない。従って株価回復もプラスグレルの伸長とランバクシー社の完全復活が条件となりそうだ。
<11/3期は2.9%増収、5.8%営業減益を予想>
10/3期は前期比13.1%増収、7.5%営業増益となったがランバクシー社を除く既存業務の比較では0.2%増収、11.5%営業減益となった。11 /3期はランバクシー社を含め2.9%増収、5.8%営業減益を予想する。ランバクシー社は黒字予想だが、薬価改定、為替(円高)、研究開発費増の影響が大きい。
<予想PERなどのバリュエーションに割高感>
ランバクシー社は業績回復の兆し(10年1-3月期は黒字)があるが、米FDAとの交渉を未だ残しており完全復活ではない。既存業務も牽引力のあるのはオルメサルタンのみで営業減益に歯止めがかかっていない。この様な状況下、実績PBR、予想PERなどのバリュエーションに割高感があり、配当性向も2年連続100%近いので増配の余地なく当面投資対象となり難いと考える。(森田 青平)
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