【大平洋金属】配当増配を発表（速報）

[TIW藤根 靖晃さん]

＜増配を発表＞
21日、会社側は期末配当を従来の計画から1円増配し9円とすることを発表した。この結果、年間配当は12円から13円となる。
＜ニッケル市況は12ドル/ポンド台へ＞
同社の主力製品であるフェロニッケルの販売価格は、LME(ロンドン金属取引所)のニッケル市況に連動する。国内価格は四半期毎の平均価格、輸出価格は前月平均価格。足元のLMEニッケル市況は12ドル/ポンド台で推移しており、今11/3期の業績は大幅に改善する見通しとなってきた。LMEニッケル市況が、1ドル/ポンド上昇すれば年間70億円強の増益要因になるとTIWでは推測している。なお、10/3期の平均価格は7ドル/ポンド台になった模様。
＜ニッケル市況の前提は、下落リスクを加味＞
足元のニッケル市況は12ドル/ポンド台で推移しているが、今後の一時的な下落リスクを加味し、11/3期のニッケル価格を11ドル/ポンドと従来のTIW前提を継続する。このため、同期の業績見通しも従来予想を継続する。
同社株は、LMEニッケル市況との連動性が高いと言えよう(図表参照)。足元の株価には、ニッケル市況の上昇が充分反映されていないと思われる。LMEニッケル価格が下落に転じることが最大のリスク要因。（溝上　泰吏）

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