ユリウスさんのブログ

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チェコからお客様

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 何時ものようにTさんの紹介で、チェコからのお客様がいきいき塾にきた。先日、東京で行われたペア碁のチェコ代表の二人、ズビネック氏(Zbynek Dach)とクララさん(Klara Zaloudkova)と同行のハナさん(Hana Zaloudkova)の3人。今回は塾に一泊してもらったので、存分に対局する事ができた。

左からTさん、クララさん、ズビネック氏    真剣な対局風景


 ズビネック氏は本屋さん、囲碁は子供の時に出会って、とりこになったそう。チェコの4段なので、最初は日本の六段格として打ってもらい、途中から七段格に上げたが、それでも4勝1敗の好成績、大変読みが深いという印象を受けた。
 読書家でその一端は伺えたが、言語の壁はどうしょうもなく、囲碁のように意思疎通はうまくいかなかった。

 クララさんは学生、二回目の来塾。チェコの女性代表だった叔母さんから囲碁の手ほどきを受けて、今ではその叔母さんを追い越したそうだ。チェコでは二段だが、塾では四段格で打った。5勝3敗の成績。大学では哲学を学んでいるそうで、対局中、ほとんど感情は顔に出さないのは流石だった。まだまだ強くなる要素を一杯持っていると感じた。これからは毎年、チェコ代表になって来日するかもしれません。


居間でくつろぐハナさん


 同行のハナさんはクララさんのおかあさん、碁は打たない。トヨタチェコ工場の通訳が職業と言えば、日本人でお世話になった人は多いかもしれない。なんせ、チェコは日本人にとって遠い国で、翔年はチェコ語を近くで初めて耳にしました。そんな訳で、最初のうちは体操のチャスラフスカとかロボットがチェコ語だと言うような他愛もないものでした。ところが、だんだん彼女は日本語だけでなく、わが国産業界のことは勿論、文化や世界政治のことにまで通じており、素晴らしい通訳であることが分かってきました。
 
 わが国の国会議員が始めてチェコを訪れた時、政治家の会議の通訳をした経験談などを聞いていると、あらゆることに好奇心をもって人と人のコミュニケーションを支える人材であることがよく理解できました。

 インターネットは知識の宝庫で、何でも調べられるのがたまらない魅力ということでは意見が一致した。それに関連して、翔年が日本人は漢字を使うので、中国人や韓国人の名前が、例えば英語で孔子(Confucius)とか毛沢東(Mao Tse-Tung)が横文字で書いてあると、誰が誰やら分からなくて苦労するといった時、彼女の返事。
ハナ:「私も反対側から同じ経験をしています。日本のテレビや新聞で、ヨーロッパ人の名前がカタカナでしか表記されていない。誰のことやらサッパリ分かりません。」
 考えてみると、人名は民族固有の文化そのものであるため、異言語表現ではその固有の情報が失われてしまうのだろうと思いました。

 日本の情報は産業界のことだけでなく、源氏物語や三島由紀夫など日本文学も結構チェコ語に訳されているそうで、彼女は村上春樹の「海辺のカフカ」がよかったと言っていました。ことほどさように、日本人よりも日本についての知識がシッカリ整理されて一杯つまっている魅力的なチェコ人女性でした。
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