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ニトリ(9843)10年2月決算

業績は好調ですね。

10年2月期の経常利益実績は前期比40%増の474億円でした。会社予想の440億円はもちろん、アナリストコンセンサス456億円も上回りました。

積極的な値下げによりニトリ単体の客単価は前年より8%ほど低下しましたが、客数が16%も増加したのです。

今日、お昼ご飯を食べに安くて有名な「ガスト」に行ったのですが、大混雑。安いことがはっきりしていて、それなりの品質がキープされている(であろうと思われている)店は、今の時代を謳歌しているようです。私はニトリの店舗に行ったことはないのですけれどね。

で、今期業績予想はどうかというと、会社予想経常利益が前期比7%増の506億円、アナリストコンセンサスは507億円ですから、少なくともポジティブサプライズではありません。前期比一桁増益というのは寧ろやや物足りない印象もあります。

しかし、株価バリュエーションをみると、今期予想PERで14倍。これはそこそこ割安感のある水準に思われます。会社予想ROE18%に対してP/B倍率2.5倍もまずまずリーズナブルでしょう。

配当利回りは1%以下で魅力的とは言えませんが、店舗数は現在の217店舗から今後2016年をめどにに500店、その後も1,000店体制を目指すというまだまだ成長志向の強い会社なのであまり気にするべきではないかもしれません。

もし同社の業績予想がかなり控えめなもので上ぶれの可能性が濃厚になったり、円高進行で輸入仕入れコストが安くなったり、いわゆるポジティブカタリストが出てくれば、株価上昇は十分期待できるでしょうね。

ただ社長のコメントで気になったのは、1)同社の主力商品である机の市場シェアが33%に達し、これ以上のシェアアップは望みにくい、2)現在の平均店舗面積1,500坪に対して、今後1,000坪、300坪という小粒店舗のフォーマットを増やしていく(即ち大型店舗の出店余地が限界に近い?)ため1店舗当たり売上の減少が見込まれる、とのことで、今後増収率のペースダウン、利益率ピークアウトの可能性を頭の隅に置いておかなくてはいけないようです。

今日初めて社長の話を聞いたのですが、カリスマ社長にありがちな大風呂敷を広げるようなところは感じられず、非常に手堅い印象であったことを付け加えておきます。
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