【大正製薬】一般医薬品(OTC医薬品)市場の低迷で事業環境…

TIW藤根 靖晃さん
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一般医薬品(OTC医薬品)市場の低迷で事業環境厳しい

<主力リポビタンシリーズが不調>
売上高の2/3を占めるセルフメディケーション事業(SMG)が主力のリポビタンシリーズの退潮に歯止めがかからないため低迷を余儀なくされている。残り1/3の医薬事業は抗菌剤を中心に健闘しているが利益率は低い。最近買収ないし出資を拡大した大型案件も利益貢献するには至っていない。株価は業績回復が鮮明になるまで基調は弱いと予想する。

<10/3期通期予想を下方修正>
10/3期3Q累計(4-12月)は1.6%増収、10.0%営業減益となった。増収にもかかわらす営業減益となったのは利益率の高いSMGが減収となったこと、販管費が研究開発費、販促費中心に増加したためである。3Q(10-12月)は2Q累計(4-9月)より減速しており、4Q(1-3月)は薬価改定を控えてさらにスローダウンする可能性がある。11/3期、12/3期も事業環境は厳しそうだ。

<バリュエーションに割高感>
株価は次の理由で弱含みと予想する。(1)業績回復の契機が見えて来ない。(2)PBRは1倍を割り込んでいるもののROEが低いために割安感はなく、機関投資家の対象となり難い。(3)予想PERは先行き収益見通しなどに照らして割高感がある。(4)手元資金は豊富なため自社株取得を実施する余地はあるが、これまで実施した効果は一時的であった。(森田 青平)

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