あおぞら郵船さんのブログ

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12/20 忍び寄る2010年


【取引銘柄】
なし
  
【ポートフォリオ】
・武田薬品工業 250株 3,910→3,770円 -37,000円
 
(含み益-37,000円 実現益+29,000円)
 
いよいよ年の瀬も迫ってきました。
今年は、夏の衆議院総選挙の結果による政権交代、民主党政権の誕生という一大転機がありましたが、
私個人でいえば相変わらずとしか言いようのない状態ですね(笑)
 
最近、なぜか地味に訪問者数が増えていますが、理由は良く分かりません。
ただ、せっかく貴重な人生の時間のいくらかを費やして閲覧していただいた以上は、何か少しでも役に立つ情報を書いておきたいというのが管理者としての気持ちですよね。 
このブログは、『医薬品大手に特化した定点観測』ブログですので、書くべき事といえば、医薬品業界の動向しかないのですけど。
 
最近、テルモが爆上げして年初来高値を更新しています。
PER約28倍、PBR約3.4倍、配当利回り0.6%と、指標的には割高としか言いようがありませんが、
高騰の理由としては、テルモがiPS細胞による再生医療の研究に関わっているという材料性に加えて、
「下期想定為替レート:1ドル85円、1ユーロ130円」と極めて堅実な数字を挙げていることが、何よりも評価されているのではないでしょうか。
この数字であれば、現在の「円高不況」相場であっても、少なくとも通期予想上は影響がほとんどないでしょう。
『急激な円高のせいで、通期予想が下方修正されるかもしれない!』という心理が、相場下落の一因であるでしょうが、テルモにおいてはそれを排除することができるということです。
 
日産や本田も「下期想定為替レート:1ドル85円」を採用しているようですが、他の会社も採用すればいいのにと思いますけどね。
そうすれば、『円高のせいで下方修正がある』という投資家の不安を排除し、株価の下落をいくらかは確実に防ぐことができるでしょうに。
 
◇想定為替レート

テルモ 1ドル85円(下期)
武田薬品 1ドル90円
アステラス 1ドル90円(下期)
エーザイ 1ドル95円
第一三共 1ドル90円(下期)
トヨタ自動車 1ドル90円(下期)
日産自動車 1ドル85円(下期)
ホンダ 1ドル85円(下期)
日本郵船 1ドル90円(下期)
 
なお、アステラスは11月の2Q決算で、営業利益を下方修正しました。
その理由は、米国におけるプログラフのジェネリックが発売され、急激にシェアを奪われたことで、プログラフの売上が160億円(約20%)も下方修正されたことが原因です。これは当初の予想を大きく上回る数字です。
すでにジェネリックのシェアは10%を越え、30%を目指す勢いということですから、とんでもない事態であるということがよく分かります。
 
ついに、『2010年問題』が始まりましたね。
武田薬品も、今年11月に「タケプロン(プレバシド/ランソプラゾール)」が米国で特許が切れました。
タケプロンは米国での売上が1731億円を誇る文字通りの主力製品ですので、これが前述のプログラフと同様の事態になれば、業績への大打撃は避けられません。
来年は武田薬品にとって厳しい試練の年になりそうですね。
やはり、ポジションは外しておくべきでしょうか。
 
◇製薬各社の2010年問題
 
○アステラス製薬
・プログラフ:2008年4月、米国特許切れ。2009年、欧州特許切れ。2010年、日本特許切れ。
・ハルナール:2009年10月、米国特許切れ。2010年3月、日本特許切れ。
○武田薬品工業
・タケプロン:2009年11月、米国特許切れ。
・アクトス:2011年1月、米国特許切れ。→アクトス合剤が09年5月に承認
○第一三共
・クラビット:2010年12月、米国特許切れ。
○エーザイ
・アリセプト:2010年11月、米国特許切れ。
・パリエット:2013年5月、米国特許切れ。
○ファイザー
・リピトール:2011年11月、米国特許切れ。
 
(参考)日本証券新聞の記事『製薬業界の2010年問題』
 
 
「2010年は武田もやばいね~」




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