6日の日経平均は、9789.35(+71.91)と上昇。とはいえ、25日線にも届かず、雲の下、転換線、基準線のはるか下で、下げ基調。ボリンジャーもマイナスσ9795の下で、バンドが広がりつつある。MACDもシグナル、ゼロラインの下。RCIはそろそろ底だが、いずれも下げ止まったようにはとてもみえない。10月6日の直近安値9691を維持するのは難しいかもしれない。週足も雲の中で転換線、基準線9882の下。ボリンジャーはマイナスσ9960の下でバンドが広がっており、こちらも下げ基調。さらに心配なのは月足で、基準線の下、転換線の上だが、月足RCIが天井をうって明確に下降。月足ボリンジャーはTP(9か月)すれすれで、バンドが急速に狭まっているので、今の水準を下にきると、さらに下降圧力がかかりそうになっている。直近安値をきると、下に節目がなく、月足転換線8894あたりまで下に押す危険お感じられる。なんとかふんばってほしいところだ。
ダウは10023.42(+17.46)と小動き。大幅な上げの後、一服している。転換線、基準線の上で。MACDも上昇、RCIも上昇しており、一応上昇基調ではあるが、直近高値10119の手前で足踏み。こえてくればいいが、逆に悪い材料で下げれば、二番天井をつけて、下降基調になる可能性もあり、正念場。転換線が下降気味なのは、あまり良い印象ではない。ボリンジャーもプラスσ10021のぎりぎりのところで、本格的な上昇基調に転換できるかどうか、微妙な水準にある。週足も転換線9774を越え、雲の上限9803を突破した水準。だが、ちょうどここから、遅行線が雲の下限と衝突、厚い抵抗帯がまっている。ここを上に越えるにはかなりエネルギーが要りそうなのだが、はたしてどうか。月足のボリンジャーがプラスσではあるが、バンドが狭まっているのも少し気がかりだ。
ドル円は89.87とふたたびどすんと90円を割ってきた。転換線90.76、基準線90.19も割り込んでいる。ボリンジャーもTPをきってきており、MACDはゼロに突入、RCIは下降中で、直近の円の高値89.19を試す動きになりそうだ。週足はいぜん転換線90.66の下、ボリンジャーもマイナスσ89.94の下で円高基調。ドルの戻しはなかなか続かないようだ。
アメリカの雇用統計は、懸念していたとおり、失業率が2桁に突入。雇用は遅行指標といわれているが、現在のアメリカの経済の回復は政策効果によるものが大きいと考えられ、住宅や自動車に対する政策的なてこ入れが終わったあと、個人消費などが自律的に拡大できるかどうかが問題である。アメリカの自動車需要が回復しているようにもみえるし、世界の半導体の売りあげも回復基調といわれているが、失業が増えている限り、消費の本格的な拡大は期待できない。雇用統計をうけてダウがどう反応するか分からないが、アメリカのファンダメンタルズの改善にはまだ根本的な疑念が残っている。事実こうした雇用統計を受け、またFRBが出口戦略を先延ばしにし、G20で経常収支の赤字の縮小がテーマになるということもからんで、ドル売りが再び加速、円高懸念が改めて強まっている。ということは東京には引き続き重しになりそうだ。下げ止まりを確認するというのが、当面の注意点になるであろうか。