2Q決算発表:会社側は通期見通しを引下げたが、ほぼ想定の範囲内
<通期見通し引下げも、ほぼ想定内>
10/3期上期業績は、売上234億円(前年同期比25%減)、営業利益6.9億円(同75%減)。2Q(7-9月)は1Q(4-6月)比で2%増収、81%営業増益となり、売上は1Q、営業利益は前4Q(1-3月)を各々ボトムに回復基調にある。通期業績予想は引下げられたがほぼ想定内といえよう。修正後の下期計画は上期比で僅かしか伸びない前提であるが、足元でも低迷の続く住宅着工など環境を踏まえれば妥当な計画とTIWでは判断。現在の株価は指標面からも割安感は見られない。株価の本格上昇にはインダストリアル機器の黒字化のシナリオがより明確になることが条件との従来見方は不変。
<住環境機器の新領域拡大に活路を求める>
オフィス機器の上期営業利益率は22.3%で、前年同期比2桁減収営業減益の中で20%超の水準を維持。利益インパクトの大きいオートステープラも今春を底に売上が回復に転じており、今後も大きく崩れる懸念は少ない。一方、インダストリアル機器は通期営業赤字が28億円弱(期初予想は17億円弱の赤字)に拡大する見通しで、採算改善が急務。同社は古河電気工業(5801)から床暖房専業のサンサニー工業の全株式を譲受けるなど住環境機器の新領域拡大を図るものの、採算向上への寄与は限定的とTIWでは考えている。
リスク要因はインダストリアル機器の採算改善の遅れ、国内外の住宅着工需要の低迷、原材料価格の高騰、為替など。
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コンテンツ提供元 : 株式会社TIW http://www.tiw.jp/
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