本や雑誌の定価販売は悪い事?

日本ではなんで本が高いの? という疑問を持っているとのブログがありましたが、再販売価格維持、の制度について、私は必ずしも、定価販売が悪いとは思っていないので、ここで記載しました。

日本では、書籍、新聞、音楽ソフトなどが再販売価格維持の対象品として認められていますが、音楽ソフトなどは「時限再販価格制度」で一定期間経てば定価販売の拘束力はなくなります。

再販価格維持が認められている理由を考えると、私はこの制度には一定の存在価値があると考えています。
(時限措置で弾力運用の必要はあるとは思いますけれど)

全国どこでも同じ情報(本や新聞・雑誌)を同じ価格で買える、ということは文化的落差や情報入手環境を公平に保つためには必要だと思うからです。

費用対効果という視点でみると、大都市のような需要が多い所では安く売っても利益が取れ、田舎では高く売る、という事になってしまいます。
収入格差や生活レベルの差異は、大都市と田舎にて差が出るのは当たり前で、経済効率性の面からも仕方ないとは思います。
ですが、書籍や情報については、最低限の文化レベルを日本全国で維持できる環境を提供しており、また情報のアクセス機会を均等に確保することは、定価販売に若干の不満があってもメリットの方が多いのではないかと思っています。

アメリカでは再販売価格維持の制度はありません。また、アメリカ人の6割は海外旅行に行ったことがありません。これがレーガンやブッシュのような、アメリカ至上主義のような大統領を当選させている現実に繋がっているのだと思っています。
情報のアクセスへの機会均等(田舎でも同じ料金)と言うことは、私達が思っている以上に重要な事だと思います。

尚、音楽ソフトや雑誌・漫画にまで、再販価格維持の制度を適用するのはどうかと、私は思っています。

現実にはインターネットの普及で、この制度の維持目的や維持しても出版社の収益維持には繋がらない環境となってきているため、この制度の維持にそんなに目くじらを立てる必要も無さそうな気もしますね。
4件のコメントがあります
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リサランドールさん、コメント有難うございます。

本当は、書店の方でも経営マインドがあったら、皆が興味を持てそうな陳列とか、書籍紹介とか、工夫の余地はあるのだと思います。

新刊は、大きな書店にてトライアル販売して、増刷や全国での売り方を決めていくことが多いので、大都市での一部の大きな書店で、先行発売される傾向が多いようです。

再販売価格維持の制度による定価販売は、全国どこからでもネットで書籍購入できることになれば、必要性が検証されるべき制度だと思います。
機会均等の精神で進められれば良いと思いますけれど、現実にはネットでの購入が進めば、田舎の小さな書店の必要性は無くなっていくのでしょうね。

ネット環境を全国でおなじように整備することは必要だと思いますが、人が集まるショップという視点では、大都市の魅力度がますます上がりそうな気がします。田舎は別の価値観、エコやカントリーライフなどで魅力を出す必要があると思いますね。

すいません、ちょっと話がそれてしまいました。

こんにちは

 わたしは、このごろは、書店であまり本を買わず、図書館で借りたり、ブックオフで、買ったり、ネットで買ったりしています。

 しかし、本の再販制度は、気になっています。

 大きい書店には、新刊が多く入りますが、小さい書店には、新刊がほとんど、入りません、本の価格も、オープン価格にして、返品はできないけれど、書店の、予想にまかせてみるのも、よいかなと、思います。



 
 
rikakusenninさん、コメント有難うございます。

一つの制度でも、各人が育ってきた環境や経済状態などで、いろんな意見が出てくる訳ですけれど、広い視野で制度の背景やメリット・デメリットを検証しつつ、意見が交換できるようになれば、良い方向に動いていくのだと思います。

最近は目先の利害に囚われて、「いろんな無駄が発生している」事になっていますが、それも一度、必要性を検証してから、言い始めた方が良い気がしますね。特に民主党には良く考えて欲しいところです。
こんばんわ はじめまして

あなたと、同意見です。
価格は、需要とか、消費者が決めるもの・・・もちろん、そんな物やサービスも当然ですが、書籍などは、ある期間は、同一価格で販売するのが良いですね

専門書が高いのは、学生には大変ですが、ヤフオクで売るとか後輩に売るなどで、結果的に、出費の何割かはもどりますしね
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