魔を降す者は、まず自心を降せ。心伏すればすなわち群魔は退き聴く。
横を馭する者は、まずこの気を馭せよ。
気平らかなればすなわち外横は侵さず。
(魔性のものを降伏させようとする者は、何よりも先に自分の心にうち勝つように
すべきである。自分の心にある煩悩や妄想を退治すれば本心が明らかになって、
さまざまな悪魔も心服し退散してしまう。
また横着なものを制御するには、まず己の心を制御すべきである。
自分の心にわだかまる他人に勝ちたい気持ちや客気を退ければ、心も平静に
なって外道も恐れ入って退散することになる。
己に勝つ心が強ければ、魔性も横着も屈服させることができる)
引用 菜根譚を読む 著者 井原隆一

