【不二越】業績回復はコスト削減の進捗が鍵を握る

[TIW藤根 靖晃さん]

業績回復はコスト削減の進捗が鍵を握る

09/11 期2Q（3-5月）業績は売上高246億円（前年同期比54％減）、営業損失14億円（前年同期は49億円の黒字）となり、1Q（12-2月）に引き続き赤字となった。主な要因は、自動車向けの工具や工作機械、ベアリング、ロボットなどの需要が低迷したため。同社は09/11期の売上高の業績予想を 1,420億円から1,080億円、営業利益を30億円の黒字から32億円の赤字へと下方修正。 TIWでは、急激な需要の減少局面から回復局面に移りつつある時期であるとみるが、本格的な回復に向かうにはまだ不透明感が強いことから、当面は買い材料を見出しにくい状況が続くと予想する。

同社は、4Q（9-11月）での営業黒字化を目標に、エネルギー・インフラ系市場の開拓やコスト削減に取組んでいる。通期のコスト削減を中心とした、営業損益の改善要因としては、材料・外注費の削減で45億円、固定費削減で70億円、販売費削減で78億円、販売単価の是正として10億円、合計203億円を見込む一方、操業度の悪化の影響が大きく、32億円の営業赤字を計画。コスト削減の進捗が鍵を握ろう。

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