利益の悪化に歯止め掛かるが、回復は鈍いと予想。製品の品揃えを強化
09/4 期は大幅な営業減益となったものの、従来の見通しを5%ほど超過して着地。また10/4期の営業利益は、(1)原料・資材価格の反落(約23億円の増益要因)、(2)販促費のコントロール(約10億円の増益要因)、(3)役員報酬等の固定費削減効果等により、09/4期比13%増の120億円が最低限と同社は計画。しかし、09年の緑茶市場の回復があまり見込めない状況でスーパー等の値下げ圧力が強まっており、緑茶売上高が全体の約半分を占める同社の 09/4期業績のV字型回復は難しいだろう。株価は06年高値から本年3月の安値まで3分の1以下に急落し、その後やや戻りつつある状況。足元で利益の悪化に歯止めが掛かり、配当利回り面でも株価の下振れリスクは小さいとTIWでは見ているが、株価の反発も限定的で、市場平均並みのパフォーマンスを予想する。
「お〜いお茶」を中心とした緑茶市場は、中期的にはまだ成長余地が大きいとの見方を同社は変えていないが、かつてのような高成長が当面は期待できなくなったことから、緑茶以外の製品の品揃えを急ぐ。茶系飲料では、ほうじ茶・玄米茶の市場拡大を狙い、また、飲料市場では最大規模ながら同社の市場シェアが低いコーヒー市場や、ほとんど同社が手掛けていなかった炭酸市場にチャレンジする。
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