【塩野義製薬】ロイヤルティ収入と米サイエル社の寄与で・・・

TIW藤根 靖晃さん
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ロイヤルティ収入と米サイエル社の寄与で業績は拡大基調

主力の抗菌剤が並べて不調の中、高脂血症治療剤クレストールの国内販売とロイヤルティ収入、米サイエル社の動向が焦点となっている。クレストールは内外で堅調を持続し、サイエル社ものれん償却など諸償却後で10%超の営業利益率を確保する見通しであり、業況は全般に上向きと言えよう。株価は変動が激しい米市場リスクも勘案せねばならないが、堅調な業績予想を反映して上昇基調を予想する。

09/3期は前期と比べ6.2%増収、20.8%営業減益となった。サイエル社の影響を除いた従来連結ベースでは前期比1.9%増収、1.2%営業増益となった。主力の抗菌剤は不振であったが、クレストールの国内販売と英アストラゼネカからのロイヤルティ収入が大きく寄与した。10/3期は米サイエル社の通期寄与と、ロイヤルティ収入の拡大により前期比24.8%増収、87.4%営業増益を見込む。買収合意したビクトリー・ファーマの連結は今後の変動要因。
株価は3月初めに安値を付けて以来回復の足取りを強めているが、次の理由で今しばらく上昇基調が続くと予想する。(1)短期的な業績見通しは堅調。(2)サイエル社の買収効果はポジティブと判断する。(3)新製品の上市(09/3期は3品目、10/3期1品目予定)も比較的順調。(4)10/3期業績の急回復で予想PERなどバリュエーションの割高感が薄れた。


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