【投資脳のつくり方】不良債権処理の進展は、株高の必須条件

木下 晃伸さん
木下 晃伸さん
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【本日のニュース】/フォード、債務1兆円削減を発表
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米フォード・モーターは6日、債務の株式化などにより計99億ドル(約1兆円)の負債を削減すると発表した。3月に発表した債務圧縮策がほぼ達成される見通しで、自動車事業の負債(約260億ドル)が約38%減る。これにより年5億ドルの利払い負担軽減を見込むなど、財務内容の改善につながる。


フォードは債務の株式化や現金での買い戻しにより100億ドル強の負債圧縮を進めていた。このほど債権者からの応募を締め切り、計99億ドルの債務削減にメドを付けた。買い戻し費用として債権者に24億ドルの現金を支払うほか、普通株約4億7000万株を割り当てる。


一連の債務圧縮で年間5億ドルの利払い負担を軽減する。同社はすでに全米自動車労組(UAW)との間で労務協約の改定で合意、年5億ドルの労働コスト削減を見込んでいる。フォードのムラーリー社長は6日、「長期的な成長へ向け断固たる行動を取り続ける」とコメントした。


(2009/04/07日本経済新聞朝刊9面より一部抜粋)


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【ニュースの深層】不良債権処理の進展は、株高の必須条件
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■いつもメールマガジンをお読みいただきありがとうございます。


経済アナリスト、木下晃伸(きのした・てるのぶ)です。



■3月中旬に当メールマガジン読者の方々に向けて、【緊急特別リポート】の配信を連絡して早1か月が経過しようとしています。


その間、平均株価は2000円近くも上昇、【緊急特別リポート】が少しでもお役に立てていれば、と感じています。



■ただし、株式投資は、常に次のことを考えていかなければなりません。


現在、多くの方が考えることは、


【このまま株式市場は上昇していくのか、それとも・・・】


ということになると思われます。



■その答えは、現時点では、【米国次第】と言わざるを得ません。


なぜなら、現時点では、日本株市場は米国市場と連動性がきわめて高く米国を見ていなければ、的確な予測を行うことは難しいため。


では、何を見なければならないか、と問われれば、私は「フォード」と答えます。



■プレミアムメールマガジン「木下晃伸をファンドマネジャーに雇いませんか?」では、ゴールドリポート、プラチナリポートと共に、2月末には「徐々に強気姿勢に転換すべき」とお伝えしてきました。


その理由は、フォードが全米自動車労組(UAW)との医療基金に対する拠出が株式で可能となったというニュースが発表されたため。



■米国市場が壊滅的になっていることを象徴するのは、自動車販売が急激に落ち込んでいる、ということでしょう。


あのトヨタ自動車ですら赤字に転落し、若干ながら需要改善の兆しが見え始めたものの、かつてのような高成長は期待できないのが米国自動車市場の現状です。


その中心を占めているフォードやGM、クライスラーの動きは、もちろん株式市場にも大きな影響を与えます。



■そのフォードは、政府支援を要請していません。


ということは、フォードが改善しなければ、政府支援を要請しているGMやクライスラーが改善するわけがない。


しかし、フォードが改善しているのであれば、そのスキームをお手本に、GMやクライスラーも同様に改善する可能性がある。


その意味で、フォードの動きには、細心の注意を払わなければならないと言えるのです。



■今回発表があった「債務の株式化」はフォードが復活する可能性が高まっていることをハッキリさせるものだと考えられます。


そのため、フォード株は、昨日も大幅な上昇を見せているのです。


※Ford Motor Company(Public, NYSE:F)

http://www.google.com/finance?q=f 



■完全に強気姿勢に転換して1か月。


たしかに、弱気姿勢が多い中では、違和感を感じる投資家も多いことかと思います。


しかし、多面的に分析を試みると、ここはいつまでも悲観論に悩む場面ではなく、新展開を迎えた株式市場にリスクマネーを提供していくタイミングだと考えています。


一本調子で上昇してきた株式市場は短期的に一服することはあり得ます。


ただし、一服後の景色を考えると、さらなる上昇する可能性が高いと見ています。


日々のニュースを日本経済新聞等からつぶさに観察し、体系的かつ多面的に分析を試みることでリターンを稼ぎ出すことができるタイミングが到来したと考えています。


(文責:木下晃伸 きのしたてるのぶ)

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■■とうとう、株式市場に【新展開】が訪れ始めた■■

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