ユリウスさんのブログ

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次の総理は  -人材不足?

 文藝春秋4月号に「日本最強内閣」というタイトルで各界の識者33名と政治記者84名にアンケートした結果が発表されている。回答の中には現実離れしたもの、ふざけたものも混じっているが、それでも識者が、わが国の総理大臣にふさわしいと思う人物を上げているのだから、それなりの評価はしなければいけない。
 アンケートでは「内閣」のメンバーを聞いている。政治で細かい事を言っても仕方がない。問題は総理大臣は誰がふさわしいかと言うことだ。このエントリーでは総理大臣に絞って考えてみたい。
 読者のみなさんもお考え下さい。



 まず、アンケートの内容を列挙します。(総理候補の年齢は生年によったので、1歳程度の差異はご容赦ください)


回答者(肩書き)    総理候補(肩書き) 年齢   理由(記載のあったもの)
※は翔年の感想、意見

手嶋龍一(外交ジャーナリスト) → 緒方貞子(国際協力機構理事長)82歳 
※素晴らしい方を思うが、お年が……
 
高杉 良(作家)    → 片山善博(前鳥取県知事)58歳 

田原総一郎(ジャーナリスト)  → 岡田克也 56歳  (消去法です)
※賛成。けれど国民的人気がないから、消去法でないと残らないのか。総理の器かもしれませんね。

石原信雄(地方自治研究機構会長) → 与謝野馨 71歳  (決断力、政策通、教養)
※賛成、ただし、年齢と健康問題がちょっと心配。

岩見隆夫(政治ジャーナリスト)  → 鳩山由紀夫 62歳
※ちょっと人の良さが心配です。

椎名武雄(日本IBM相談役) → 奥田碩(前経団連会長)76歳
※反対! 改革など期待できません。

川勝平太(静岡文化芸術大学学長) → 櫻井よし子(ジャーナリスト) 64歳 (憂国の士にして美しい大和なでしこ)
※同意見です。が、いきなり首相は無理でしょうね。

粕谷一希(編集者) → 塩川正十郎(元財務大臣) 87歳

加藤 寛(嘉悦大学学長) → 奥田碩 76歳  (迫力と志が最高)
※反対! 裏の顔を知っているから。

大谷昭宏()ジャーナリスト) → 渡辺喜美 57歳   (ちょっとミーハーですが)
※賛成! やらせてみたい。

石川好(作家) → 田中秀正(元企画庁長官) 69歳
※賛成!

北畠隆生(前経済産業事務次官) → 与謝野馨 71歳   (金融危機、世界同時不況のなかで日本の存在感を高めることができる唯一の実力・国際派)
※賛成、ただし、年齢と健康問題がちょっと心配です。

宮崎哲弥(評論家) → 林芳正 48歳
※4世議員ですね。若さは魅力ですが…。

中西輝政(京都大学教授) → 前原誠司 47歳
※ちょっと、線が細いのが心配です。
 
野中広務(元内閣官房長官) → 高村正彦 67歳
※反対! 改革など出来ない。

中谷 巌(多摩大学教授) → 北川正恭(元三重県知事) 65歳   (地方活性化をやらないと日本の未来はない)
※概ね賛成。

清野 徹(コラムニスト) → 石原慎太郎(東京都知事)77歳
櫻井よし子(ジャーナリスト) → 田久保忠衛(杏林大客員教授) 76歳  (今の日本に必要なのは確固とした国家の基盤作りと明確な国益設定である。・保守の思想家としてぶらない田久保氏ならば日本と日本人の可能性を最大限にひきだせる首相となるだろう)
※この方を良く知りません。政治力はお持ちなのだろうか?

田母神俊雄(前航空幕僚長) → 安倍晋三 55歳
※総理の器として疑問符がつく。

藤原作弥(元日銀副総裁) → 猪瀬直樹(作家) 63歳   (豪腕)
※面白いかも。

水木 楊(作家) → 渡辺喜美 57歳
※賛成!

水野和夫(ミツビシUFJ) → 仙石由人 63歳
佐藤 優(起訴休職外務事務官) → 柄谷行人(評論家)  (危機の時代には国際的に著名な哲学者が首相となり国家体制を強化することが重要)
※この方を良く知りません。

田勢康弘(早稲田大学教授) → 堺屋太一 74歳  (公務員の壁を壊すにはこの人!)
※アイデアは面白い。お年が……

リチャード・クー(野村総合研究所) → 麻生太郎 69歳
※反対。なんでこの人?

森 達也(映画監督) → 今上天皇 76歳   (天皇に統帥権をすべて渡すということではもちろんなく、現在の日本人で、最も私利私欲や権力欲が薄い人のような気がするから)
※お話になりません。

森永卓郎(経済アナリスト) → 大竹まこと(タレント) 60歳  (庶民の生活感覚がある)
※冗談がすぎる。

田久保忠衛(杏林大学大学院客員教授) → 山本卓真(元富士通会長) 83歳  (「総合」判断力)
※お年が…

与良正男(毎日新聞論説委員) → 岡田克也 56歳 (自民党離党以来一度も自民党と組んだことがない。まじめさ、一徹さを買う。政策の理解度も与野党を通じてぬきんでている)
※お説のとおりだと思う。ただ、国民的人気が薄いので、例えば、国民の嫌がる断固たる政策が押し通せるか? 疑問あり。

谷内正太郎(前外務事務次官) → 麻生太郎 69歳
※反対。何でこの人?

山口二郎(北海道大学教授) → 岡田克也 56歳 (とりあえず小沢一郎に首相になってもらい、政権交代をおこすことが先決だが、その後はこの人しかいないだろう。総理はある程度国会での実績、経験が必要で、いきなり外部の人を持ってくるのは無理だと思う)
※とりあえず小沢一郎は反対。後半の下りはそのとおりと思います。

横田由美子(ルポライター) → 桝添要一 61歳 (フレッシュ感やわけのわからない実行力があること。大衆受けしている一方で役人を使いこなすことも出来るといった点を評価)※概ね賛成です。




 如何でしたか? ここには書きませんでしたが、アンケートは首相の足らざる所を閣僚で補っていると思えるのが多かったです。万能の人物が求められない以上、それは仕方のないこと。でも、やっぱり総理大臣には総理の器と感じられる方になっていただきたい。 そういう方を国民は探すべきだと思う。

 アンケートを見てがっかりしたのは、ご高齢の方を押す意見がかなりあったことです。(これは人材不足の裏返し)リストに上げられた人たちは、業績は素晴らしい方々ばかりですが、それは過去の話。これからのわが国の未来を託すにふさわしい方とは思いません。できうれば、40代、50代、60台の真の日本のリーダーになりうる方を選んで欲しかったと思いました。そしてなによりも若者が選挙に言って欲しい。わが国の政治状況を変えるには何よりも若者の投票行動が今必要でしょう。

 翔年は、渡辺喜美、岡田克也、桝添要一、田中秀征、鳩山由紀夫、与謝野馨あたりを、国民が選ぶのなら、どなたでも賛成したいと思う。
 21世紀にふさわしい国つくりのリーダーを選びたいものです。

 
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