木下 晃伸さんのブログ
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【投資脳のつくり方】英金利、初の1%に
2009年2月6日(金)本日お伝えする内容はこちら!
1.【日本】英金利、初の1%に
2.【日本】日産、金融危機融資の活用検討 政投銀から500億円
3.【日本】スズキ、営業益670億円、今期55%減
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1.【日本】英金利、初の1%に
(出所)2009年1月22日付日本経済新聞朝刊5面より
●英国、予想通りの利下げ
●ユーロ圏は、様子見
●利下げは株価を押し下げる。3月までに下落局面が到来か
英国の中央銀行であるイングランド銀行は5日、政策金利の0.5%引き下げを
決め、即日実施した。5カ月連続の利下げで政策金利は年1.0%に低下し、
1694年の創設以来の過去最低を更新した。一方、欧州中央銀行(ECB)は
同日の定例理事会で政策金利を据え置いた。
政策金利(年2.0%)の据え置きを決めた欧州中央銀行(ECB)のトリシェ
総裁は記者会見で「需要がある限り、無制限の資金供給を続ける」と表明。
その上で「ゼロ金利政策の採用は考えられない」と語った。
昨年秋から、09年1-3月にかけて株価は下落する、という仮説をお伝えして来
た。その理由は、北米年末商戦の結果が明らかになる1月に悪材料が出る事、
そして、3月までにGMを中心としたビッグスリー問題に端を発した信用問題が
再び懸念される、と考えたためだ。
それに加えて、懸念すべきは“欧州の足並み”とも付け加えて来た。一昨年、
米国が利下げに転じた中、欧州景気は大丈夫とばかりに利上げに踏み切った
ことが、世界恐慌を大きなものにしたと考えている。
欧州はまだ利下げが必要だろう。利下げは株価を押し下げる。金利面からも
、現在は、まだ慎重に対応しなければならないタイミングであると考えてい
る。
2.【日本】日産、金融危機融資の活用検討 政投銀から500億円
(出所)2009年1月22日付日本経済新聞朝刊1面より
●エルピーダ同様、国家の資金が民間企業に入る
●信用面を補完するという意味で意義あること
●世界恐慌だからこそ、救う策もなりふり構わぬ姿勢が必要
昨日、公的資金申請を検討していると報道された半導体大手エルピーダ。半
導体5位のドイツ、キマンダが資金繰り悪化から破綻を余儀なくされたように
、エルピーダも苦境に立たされていた。
その苦境を救うべく、国家の資金が入る事で、信用力が格段に増す。そもそ
も、ここまでバブルが大きくなった背景には、“信用”をレバレッジしてき
たことが大きかった。本来であれば、信用できない債券を、あたかも信用力
があるかのように見せて販売し、投資する側も、信用してしまったことが騒
ぎを大きくしてしまった訳だ。
最初はサブプライムローン債権だけの話だったかもしれない。しかし、サブ
プライムローンはめぐりめぐって、個人消費を実態以上に押し上げていた。
それが逆回転した事により、企業業績を悪化させ、派遣切り等企業の信用ま
で崩壊させてしまった。その流れは分かっていたが、震度がここまでとは見
通すことができなかった。
その中で、日産自動車が、エルピーダとはスキームが異なるが、資金手当を
国家資金で行なおうとしていることは意義あることだ。税金が民間企業に投
入されることを感情的にいやだと感じる方もいるだろう。しかし、歴史を紐
解いてみれば、金融の信用力と共に、企業の信用力が回復する局面で、株価
も上昇する。危機には、危機に応じた大きな施策が必要だ。それが100年に一
度の規模であれば、なりふり構わぬ施策が必要だと考えられる。
3.【日本】スズキ、営業益670億円、今期55%減
(出所) 2009年1月22日付日本経済新聞朝刊9面より
●自動車セクターで業績面で踏ん張るスズキ
●新興国インドでの増加が奏功
●米国の異変に一昨年から気づいていた
スズキは5日、2009年3月期の連結営業利益が、前期比55%減の670億円になる
見通しだと発表した。世界的な需要の急減速や円高進行で従来予想を330億円
下回るが、黒字を確保する。
鈴木修会長によると「1月のインド販売は単月で過去最高だった」。インドの
販売は昨年11月、前年同月比40%減少したが、印政府の税率引き下げなどの
対策で12月以降は好転し、1月は16%増えた。
インドでは低所得者層向け「アルト」は落ち込むが、高所得者層向けで採算
の良い「スイフト」が二ケタ増。四輪車販売台数は年間で70万台前後と前期
比2%程度の減少にとどまる。
トヨタが赤字に転落する等、落ち込みながらも業績は一線を画しているのは、
新車需要が急減している米国市場については「07年の訪問時に異変を感じて
いた」(鈴木修会長)と指摘していることから事前に準備をしていたことが
大きい。
ただし、株価は、業績の差を反映していない。実際、トヨタとスズキの株価
推移は、ほぼ連動している。新興国で牙城を築いたことが評価されるのに20
年かかったスズキ。これから20年タームで、株価も大きく違いが出てくる可
能性は十分ある。
(文責:木下 晃伸 きのした てるのぶ)
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