TOPIX -7 @2,701
日経平均 -186円 @38,536円
米国では、トランプ・ラリーが一服した。10月消費者物価指数(CPI)は予想通り(前月比+0.2%、前年比+2.6%)で、12月米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げがあるとの期待が高まった。米10年債利回りは前日の4.433%から4.451%へ上昇して終えた。
本日11月14日の東京市場では、1ドル=156円台まで円安ドル高が進むに連れて海外短期筋中心の先物買いが入り、日経平均は朝方、一時300円超上げたが、その後は利食い売りが優勢となり押し戻された。多くの銘柄は下げたが、トヨタ自動車やマツダなどの自動車株の一角は上げた。「トランプ・ラリー」は終わったと見られ、ここからの上昇は企業業績による自力が必要だろう。
米国では大統領選、上院選に次いで下院選でも共和党の勝利が確定し、「トリプル・レッド」が実現した。これでトランプ次期大統領の政策が実現されやすくなるが、インフレを再燃させることが必至の経済政策を掲げているため、米長期金利が上昇し、それを反映してドル高・他通貨安となり、日本の国内長期金利も上昇した(1.055%)。ドル高円安による輸入物価の上昇を背景に、日銀は12月には追加利上げを決めるとマーケットは見ている。日米の長期金利上昇を好感して、三菱UFJや三井住友FGなどメガバンク株は逆行高となった。
日経平均の日足チャートを見ると、陰線で3日連続下げたので、次に悪材料が出てくると下方向に過剰反応し易い。4~9月期国内企業決算では最終減益・赤字となった企業の割合が4年ぶりに4割を超えて来たことを念頭に、チャートが「三羽ガラス」に準じた下落となっているため要注意である。
33業種中24業種が下げた。下落率トップ5は、電気・ガス(1位)、石油・石炭(2位)、金属製品(3位)、海運(4位)、保険(5位)となった。