優利加さんのブログ

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米国株の急落と日銀の近い将来の追加利上げを警戒して・・・

昨日の米国株式相場は大きく下落した(DJIA -378.08 @41,763.46, NASDAQ -512.78 @18,095.18, S&P500 -108.22 @5,705.45)。ドル円為替レートは152円台半ばでの動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が219に対して、下落銘柄数は1,404となった。騰落レシオは82.35%。東証プライムの売買代金は4兆4905億円。

TOPIX -51 @2,644
日経平均 -1,027円 @38,054円

米国では、決算発表が投資家の期待外れだったマクロソフトが6%超下落し、他のハイテク株も軒並み売り優勢で大きく下げた。アマゾンやアップルも売られ、エヌビディアも売られた。ハイテク株全般が売られて下落した。その結果、主要3株価指数は揃って大きく下落し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)も4%下げた。他方、9月の米個人消費支出(PCE)物価指数(コア指数)は小幅に市場予想を上回り、インフレ圧力が根強いことを示した。

本日11月1日の東京市場では3連休を控えており、米国株の大幅下落を受けて、さらに日銀によるそう遠くない将来の追加利上げを警戒して、東京エレクトロンなどの半導体関連銘柄を中心に幅広い銘柄が売られて大きく下落した。日経平均の下げ幅は一時1,100円を超えた。

日銀の植田和男総裁が31日まで開いた金融政策決定会合の後の会見で、次回の利上げについて「時間的余裕がある」との表現を使わないと述べ、早期の追加利上げを考えていることを示唆した。これにより外為市場では円高ドル安方向へ円相場は動き、自動車などの輸出関連銘柄が売られた。他方、国内長期金利が上昇したことに反応して、銀行株の一角には買いが入った。

四半期決算発表が本格化しているが、大幅上方修正する企業が少ないく、大きく期待外れとなった企業もある。半導体検査装置のレーザーテックもそのような期待外れ銘柄となり、一時は17%安まで売り込まれた。前日に発表した7~9月期四半期決算は純利益が89億円となりこの期間の四半期としては最高益だった。しかし、マーケットはその倍以上を期待していたために「期待外れ」となり失望売りが殺到して急落した。

米雇用統計は今夜既に発表があった。結果は弱い数字だったがハリケーンや港湾労働者のストライキが主な原因と分析されており、一時的な現象と見られる。今現在、米国株式相場は大きく反発している。

11月5日の大統領選挙と同時に議員選挙も行われる。大統領選での勝者の正式決定までには時間がかかりそうであるが、もし、トランプ前大統領が返り咲き、且つ、連邦議会上下院とも共和党が過半数を確保する「トリプル・レッド」となった場合、何が起こるだろうか。不法移民を強制送還する、追加関税を実施する、所得税・法人税の減税をする、環境規制を撤廃する、と明言している。これらをすべて実施するとインフレが再燃するはずだ。その結果、当初は株高、金利高、ドル高で反応しそうである。2番目に起こりそうなシナリオは、上下院で過半数の議席を持つ党が新大統領とは異なる捻じれ国会となる場合である。その場合、トランプ氏とハリス氏のどちらが大統領となっても自分の意志通りに政策が実行できず、株式相場はより不安定となりそうだ。

日経平均の日足チャートを見ると、ギャップダウンして始まり、さらに下げて大陰線で急落した。10日及び25日移動平均線を明確に割り込んだが、上向きに転じた60日移動平均線の上には留まっている。

33業種中32業種が下げた。下落率トップ5は、非鉄金属(1位)、輸送用機器(2位)、電気機器(3位)、化学(4位)、機械(5位)となった。

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