TOPIX +22 @2,483
日経平均 +194円 @35,025円
米国では、新規失業者保険申請件数が予想を下回る強い結果(23.3万人<前週25万人)、市場予想24万人)となった。これにより景気後退懸念が和らいだ。さらに、ドル円相場は円安・ドル高方向へ振れ、足元で急激な株安を起こした要因の一つとして挙げられている「円キャリートレード」の巻き戻しに対する警戒感もやや後退した。
本日の東京市場では、前日の米国株高の流れを受け、且つ、円安・ドル高方向への動きを好感して、日経平均は前場寄り付き直後には840円高となった。しかし、後場になると3連休を控えて持ち高を調整する動きと利益確定売りが優勢となり、下げ幅は一時400円に迫った。米株価指数先物も下げていたことも日本株が下げた要因の一つであった。日経平均の日足の高値と安値の高低差は1,225円(8日連続で1,000円を超えた)。
宮崎県で最大深度6弱を観測する地震が発生し、南海トラフ巨大地震に対する警戒感が高まった。ドラッグストアーやスーパーの商品棚から「水」が完全に消えた。新型コロナのパンデミック時にマスクが消えたのと同じだ。今後しばらくの間、地震関連のニュースで株価が下がる場面がありそうだ。
日経平均の日足チャートを見ると、今日は上下にひげを引いた陰線で終えたが、安値は切り上がっており、これで4日連続で安値が切り上がっている。しかし、8月5日の超長大陰線1本の高値と安値の間から上抜け出来ていない。8月はもともと夏枯れ相場の季節なので下げ易い。10月になると4~9月期決算の数字が徐々に出てくる。11月には米大統領選挙が終わり、不確定要素が減る。その頃から日本株はまた持続的な反発を開始するか。米経済がソフトランディングするという大前提でのみ日本株の上昇シナリオが描ける。米経済が失速したら、日本経済及び日本株のほとんどが無傷でいられるはずもなく、ほぼ確実に巻き込まれることを忘れてはならない。
33業種中23業種が上げた。上昇率トップ5は、非鉄金属(1位)、その他金融(2位)、サービス(3位)、銀行(4位)、卸売(5位)となった。