優利加さんのブログ
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4月3日から株価サイクル⑤(着実な下落を試す局面)
昨日の米国株式相場は大幅下落した(DJIA -248.13 @37,735.11, NASDAQ -290.07 @15,885.02, S&P500 -61.59 @5,061.82)。ドル円為替レートは154円台前半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が169に対して、下落銘柄数は1,465となった。騰落レシオは111.56%。東証プライムの売買代金は4兆7835億円。
TOPIX -56 @2,697
日経平均 -762円 @38,471円
米国では、3月米小売売上高の結果が予想以上に強いものだったため、米10年債利回りが一時は4.66%台まで上昇した。これだけでも株価には大きな悪材料だが、イランによるイスラエル本土に対する大規模軍事攻撃が両者の報復攻撃をさらにエスカレートするのではないかとの懸念が高まり、株価を大きく続落させた。ただ、中東の地政学リスクの高まりはこれまで何度も経験した。一旦起こるとインパクトは強いがその悪影響にマーケットは徐々に慣れて来てやがて相場に織り込みとなる。いつまでも同じ悪材料で下げ続けることはない。
本日の東京市場では、米長期金利上昇と米国株安の流れを受けて、金利上昇に弱いハイテク成長株を中心に売られて、日経平均は大きく続落した。日経平均の下げ幅は一時900円を超えた。米長期金利の上昇は円安・ドル高へ繋がり、円安・ドル高は日本の輸入物価上昇をもたらす。また、原油価格やそれと連動しやすい資源価格の上昇が日本の物価を押し上げることになる。すると、日銀は利上げを迫られるとの見方から長期金利は5カ月ぶりに0.875%まで上昇しており、さらに上がることをマーケットは警戒している。このような連想ゲームは株価にとっては明らかな悪材料である。円相場は1ドル=154円台まで円安・ドル高となったが、本来は好材料となるはずのトヨタ自動車などの輸出関連銘柄まで売られた。また、金利上昇は収益にプラスとなるはずの銀行株も売られた。株式市場が悲観的になっている兆候である。中国の1~3月実質GDP成長率が事前予想を上回り5.3%増と発表されたが、今日のところは株価の支援材料とはならなかった。
日経平均の日足チャートを見ると、2日連続で大きくギャップダウンして続落し、上向きの60日移動平均線を僅かに割り込んだ。下値支持線として意識される3月12日安値@38,271円とほぼ並ぶ位置まで急落して来た。4月3日から株価サイクル⑤(着実な下落を試す局面)となっている。これから反発する局面があるはずだが、その時は戻り売りに押し戻される可能性が高いと見ておく。
33業種中31業種が下げた。下落率トップ5は、海運(1位)、石油・石炭(2位)、保険(3位)、非鉄金属(4位)、証券(5位)となった。
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