日銀は今月金融政策を修正するのかしないのか?

優利加さん
優利加さん
昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA +46.97 @38,769.66, NADSAQ -65.84 @16,019.27, S&P500 -5.75 @5,117.94)。ドル円為替レートは147円台半ばの前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,079に対して、下落銘柄数は529となった。騰落レシオは103.54%。東証プライムの売買代金は4兆7860億円。

TOPIX -10 @2,657
日経平均 -23円 @38,798円

米国では、米2月消費者物価(CPI)や米2月生産者物価指数(PPI)の発表を控える中、様子見ムードが強まった。人工知能(AI)関連銘柄祭りは終焉を迎えているようであり、エヌビディアは続落し他のハイテク大手株も下げた。それでも、超大型ハイテク7社「マグニフィセント7」のアップ、アルファベット、テスラは上げた。

本日の東京市場では、米国市場でのハイテク株安の流れを受けて、ハイテク株の一角が売られて、日経平均の下げ幅は一500円を超えた。しかし、日銀の植田和男総裁が本日午前の参院財政委員会に出席し、3月に金融政策を修正する可能性について肯定する姿勢を示さなかったことで、円相場は円安・ドル高方向へ揺れ戻った。これにより、輸出関連銘柄に押し目買いが入り相場全体を下支えした。他方、金融緩和政策の調整がやや遠のいたとの観測から銀行と保険が目だって売られて下げた。また、昨日、日銀はこれまでと違いTOPIXが2%以上下げても上場投資信託(ETF)買いをしなかったので、日銀のETF買いという需給の支えが消えたことが相場の重石として意識される。

日経平均の日足チャートを見ると、ギャップダウンして始まった後、上向きの25日移動平均線を一時的に割り込んだが、切り返して下ひげを引いた陽線で終えた。罫線の形としては、本日の陽線の実体部分が昨日の陰線の実体部分にまだ少しも食い込んでいない「当て首線」なので何とか下げ止まった程度の上への力である。

33業種中16業種が上げた。上昇率トップ5は、パルプ・紙1(位)、ガラス・土石(2位)、繊維製品(3位)、石油・石炭(4位)、化学(5位)となった。

優利加さんのブログ一覧