TOPIX +11 @2,731
日経平均 -7円 @40,091円
米国では、中国でiPhone販売が大幅に減少(年初からの6週間で24%減少)したと伝えられ、アップルが急落して他のハイテク株も連れ安となった。週内にパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言や米2月雇用統計などの重要イベントを控えているため様子見ムードが強まっている中での悪材料に米株式相場は反応した。それでもエヌビディアは0.86%高となったが、結局、主要3株価指数は揃って大幅下落した。
本日の東京市場では、前日の米国株式相場の大幅下落を受けて下げて始まり、ファーストリテイリングやソフトバンクグループなどの値嵩株を中心に売られて、日経平均の下げ幅は一時300円を超えた。しかし、売りが一巡すると次第に下げ幅を縮小して後場には上昇する場面もあった。エヌビディアの逆行高を好感して、東京エレクトロンやアドバンテストは下げて始まった後に小幅上昇に転じて日経平均の下げを緩和した。
東京エレクトロンは2023年末にはPERは30倍台だったものが現在は50倍台まで駆け上がって来たため、半導体関連銘柄高値警戒感が強い。そのため今日は外部環境の変化の影響を受けにくい内需銘柄へ資金シフトが起き、下落率首位は精密、上昇率3位の電力・ガスをはじめとして4位の不動産や8位の銀行の上昇が目立った。
今日は日本瓦斯の上昇が目立ったが、下地は2018年に大手銀行と持ち合いをしていた政策保有株を売却して資本効率を高める姿勢を逸早く示していたことや、自社株の取得状況の公表をしたことが、資本効率を改善しているとして足元で評価されている。この文脈でバリュー株に資金がシフトして上がる余地はまだあるといえる。今週金曜日は先物とオプションの清算日が重なるメジャーSQであるため、その数日前から相場が乱高下しやすい。
日経平均の日足チャートを見ると、昨日に続きまたギャップダウンして始まったがまた切り返して陽線で引けた。つまり、少し下げるとすぐに強力な押し目買いが入るほど先高観が強いということである。勿論、必ずどこかで買いエネルギーは尽きて調整し始めるのでチャートが発信するサインを見逃さないことと、相場の背景の変化に注意し続けることである。
33業種中26業種が上げた。上昇率トップ5は、鉱業(1位)、繊維製品(2位)、電気・ガス(3位)、不動産(4位)、パルプ・紙(5位)となった。