株価の鉄板の原理原則は「株価P=予想EPS x 予想PER」

優利加さん
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先週金曜日の米国株式相場は続伸した(DJIA +134.58 @38,654.42, NASDAQ +267.31 @15,627.95, S&P500 +52,42 @4,958.61)。ドル円為替レートは148円台前半での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,106に対して、下落銘柄数は499となった。騰落レシオは132.72%。東証プライムの売買代金は4兆8295億円。

TOPIX +17 @2,557
日経平均 +196 @36,354円

米国では、米1月雇用統計が発表された。非農業部門雇用者数(NFP)が35.3千人増(>市場予想18.0万人、前月21.6万人増)、失業率3.7%(<市場予想3.8%)と強い結果となった。これを受けて利下げのタイミングが遠のくとの見方から米10年債利回りは前日の3.863%から4.023%へ大幅上昇した。しかし、好決算を発表したメタ・プラットフォームズとアマゾン・ドット・コムが大幅高となり相場全体を押し上げた。米経済は相次ぐ大幅利上げにもかかわらず堅調であり、ソフトランディングの可能性が高いと評価する声もある。ダウ工業株30種平均もS&P500も史上最高値を更新した。

本日の東京市場では、前日の米国株高と米長期金利の上昇により外為市場で円安・ドル高となったことを好感して買いが優勢となり、日経平均は続伸した。円安・ドル高に反応してトヨタをはじめとする自動車株は買われて上げたが、昼休み中に日本郵船が業績下方修正を発表したため後場から下げたが、商船三井や川崎汽船も連れ安した。他方、好業績(3度目の上昇修正)と株主還元(増配・自社株買い)が評価されて三越伊勢丹ホールディングスが6営業日続伸している。他の百貨店銘柄は連れ高した。

米国の利下げ期待と日銀が金融緩和政策を修正することを先送りするとの期待により、予想PERが上昇して日本株全般は1月に急騰した。しかし、期待だけでは持続力がなく、今は高値警戒感が強く調整中である。金融相場の賞味期限はほぼ終わり、ここからの上昇の継続には業績見通しがさらに良くなること、つまり、予想EPSの増加が必要である。なぜなら、株価の鉄板の原理原則は「株価P=予想EPS x 予想PER」だからである。

日経平均の日足チャートを見ると、今日も陰線ではあったが、上向きの10日移動平均線の上を滑り上がるようにじわじわと上方向に戻りつつある。

33業種中27業種が上げた。上昇率トップ5は、不動産(1位)、銀行(2位)、輸送用機器(3位)、保険(4位)、証券(5位)となった。

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