新NISAで投資について考え始めた投資初心者に贈る一つの方法

 
新NISAがはじまりました。
『何に、どう投資をすれば良いかわからない』という投資初心者の声が聞こえてきたので、一つの手堅い投資方法を挙げます。

※絶対に儲かる投資方法や、損をしない投資方法ではありません。あくまで手堅い手段の一つです。
 絶対に儲かるなんてものは大抵怪しいことこの上ないのでご注意ください。
 
それは、「分配金再投資で、インデックス型、ポートフォリオが明確なグローバルバランスファンドを積み立てる」という方法です。
 
この投資方法は以下のメリットがあります。
・ドルコスト均等法
・複利効果
・分散投資
・パッシブ(インデックス)投資
・アセットアロケーション
では一つ一つ見てみましょう。
 
 
●ドルコスト均等法
株などの金融資産は日々刻々と変化します。ある時は高騰し、またある時は暴落します。そしてそれがいつなのかは誰しも知りたいところですが、予想するのは困難です。
一度二度の上昇、調整を当てる人はいますが、当然ながら長く連続して当て続けるのは難しいようです。(当て続ける人は既に億万長者になっているでしょう!)
そのため、高値掴みを回避し続けたり、逆に底値を拾い続けることは至難の業と言えます。
 
そこでドルコスト均等法と言う長期にわたって一定額、定期的に買い続ける方法をとれば、バブルの頂点など悪い時期に投資してしまうリスクを緩和することになり、一方で暴落後の底値に警戒と恐怖から絶好の投資機会を逃してしまうことも避けられます。
さらに購入額は一定なので、必然的に高値の時は量を少なく、安値の時は量を多く買うことができます。
 
 
●複利効果
日本はまだ金利が低くほとんど実感できませんが、世界的には金利が高くなっています。
72の法則にもある通り、金利分をさらに再投資することによって資産は加速的に大きくなります。
株やREITでは利回りが高いものがあり、複利効果が効力を発揮するものあります。
つまり分配金を再投資することによって、複利の力を活かすことができます。
  
 
●分散投資
日本株だけでは日本の景気に左右されてしまいますが、世界各国に分散しておけば一国の景気に左右されずに済みます。
もちろん、アメリカなど経済的影響力が強い国の景気は世界の景気も左右するので注意が必要です。
しかしそこは株だけでなく債券も組み入れているバランスファンドであれば、景気が落ち込んでも債券によるカバーが期待できます。
  
 
●パッシブ(インデックス)投資
アクティブファンドとインデックスファンド。
アクティブファンドはファンドマネージャーが良いと判断した投資対象を彼らの裁量で売買するファンドです。
インデックスファンドは日経平均やNYダウなど、指数の組み入れ比率どおりに投資するファンドです。
 
一見、プロが運用するアクティブファンドの方が良いように見えますが、株などの投資の世界では多くのプロや名うての投資家がひしめき合い、その成果が出にくくなっています。以前検証したことがありますが、運用成績においてアクティブファンドの7~8割はインデックスファンドに負けています。
 
さらに、アクティブファンドとインデックスファンドでは信託報酬(運用手数料)が大きく異なります。アクティブファンドはプロが運用するため、どうしても人件費などで信託報酬が大きくなりがちです。(以前調べましたが、信託報酬の多寡はファンドの運用成績とはあまり関係がないようです…。)
グローバルバランスのインデックスファンドではほとんどが1%未満ですが、アクティブファンドでは1%以上するものが多くあります。1年間ではわずかな差かもしれませんが、長期で運用すればするほどは差が大きくなります。
 
 
●アセットアロケーション
アセットアロケーションは資産配分のことです。○○の資産に何%、××の資産に何%と資産配分を決めて投資をします。
投資において、リターンの大半はこのアセットアロケーションで決まると言われるほど重要です。
 
また投資比率が決まっていますから、各々の投資対象の資産価値が変動すれば、当初の投資分から投資比率が変わります。
そのため随時リバランスという膨らんだ資産は超過分を売却し、減った資産を買い増しすることにより当初の資産割合に戻すことをします。
これにより、高くなり過ぎた資産は売り、低くなり過ぎた資産を売却する、つまり安く買い高く売ることになるため、変動を利益に変えることができます。
 
ここで注意したいのが、ポートフォリオ(アセットアロケーション)が明確なものの方が良いと思います。
なぜならアセットアロケーションに変更の余地やあいまいさ(ファンドマネージャーによる裁量)が生じると、
アセットアロケーションの後付け変更によりリバランス機能がうまく働かなくなる恐れが出てきます。
上のアクティブファンドとインデックスファンドで述べたとおり、プロの判断が必ずしもリターンをもたらすとは限らないためです。
 
 
以上のことから、この投資法は複数の利点があり、有効な手段を組み合わせたものと言えます。
もちろん最初に述べましたが、絶対的な投資法ではありません。
たとえば、今から円高&世界的な株価低迷が長期間つづくのであれば、この投資をするのではなく日本国債に投資したほうが良い結果になるでしょう。
もちろん、日本円一本では円安・インフレ時期には資産が目減りするリスクがありますが。
さらに言うと、金(ゴールド)や原油などコモディティも含めればスタグフレーション(インフレと景気後退の同時進行)にも対応できますが、そいったものは少ないようなので、コモディティは個別に購入を検討した方が良いかもしれません。
 
グローバルバランスのインデックスファンドと言っても、完全に比率で分散するもの(8資産均等型や6資産均等型)、各国のGDPによって投資比率を決めるもの、
債券比率が大きいもの(安定型)や株式比率が大きいもの(積極型)など様々あります。リスクを取りリターンを得たいか、リスクを抑えて安定をとりたいか、自分にあった物を選ぶと良いでしょう。
 
またコスト面においてはNISAは非課税ですし、ネット証券などの売買手数料が安いことろであれば、ノーロード(購入手数料0円)のインデックスファンドは多くあります。さらにワンコインから積立が可能なところもあるので、試しに少額からやってみるのも手だと思います。
 
去年までは一般NISAと積立NISAは併用できないので(※1)、やっていませんでしたが、
今年から併用可能なので、私もこの投資法をNISAつみたて枠ではじめました。特定口座でも積立をやっていますが、そちらも折を見てNISAつみたて枠に切り替えようかと考えています。
 
知っているかたにとっては新鮮味のないことかもしれませんが、これから始めるかたにとっての一つの方法として、知っておいて損はないのであらためてここに投稿しました。

 
※1:厳密には一般NISAでも積立っぽい投資は可能でしたがメリットが薄かった。

タグ
#NISA
6件のコメントがあります
1~6件 / 全6件
りす栗さん
コメントありがとうございます。

おっしゃる通り、勉強熱心でリスクをとって投資したい方にとっては、自分の判断と責任でトレードするのは良い事だと思います。
上に挙げた方法はどちらかと言うと受身的なので、『何をしていいかわからないが、投資を考えている』という人がボッタクリファンドの餌食にならないように投稿してみました。
もちろんリスク商品なので損が出る可能性はありますが、やみくもに投資するよりはましかなと思っています。

_こうちゃんさん
お久しぶりです。コメントありがとうございます。返事が遅れてすいません!

お褒めにあずかり、恐縮です。
おっしゃる通り、新NISAは初心者にとっては戸惑うこともありそうですよね。なので一つの手段として投稿しました。

こうちゃんさんのブログ、事務局に消されてしまったのですよね…。
不可抗力なのでレスに関してはお気になさらずに。
こうちゃんさんのインデックスファンド紹介は初心者に有益なのでちょっと残念ですが、もしかしたら個々のファンドを挙げたのが事務局のチェックに引っかかったのかもしれませんね…。
削除判断の理由を知りたいところですよね。

りす栗さん
おはようございます。

NISAと言えども投資の一種なので、初心者の皆様には、できれば、通常のトレードをいくらか経験して、なるほど、と思ってからNISAにも取り組んでもらいたいですが、でなければ、おっしゃるように堅いところを定期預金替わりと思って積み立てるがよいですね。
あさってさん、おはようございます♪
お久しぶりです(^o^)

いいブログですね(^o^)
初心者にはやっぱり初めてのNISAは難解なことばかりでしょうし。

私も同じようなブログを書いたのですが、
なぜかみんかぶ事務局に削除されてしまいました(涙)

ということで、あさってさんがコメントをくれたのに
レスできず、すいません。
soltさん、コメントありがとうございます。
 
少しでもsoltさんのお役に立てたならうれしいです。
おっしゃる通り、永遠に上がり続けたら嬉しいのですがそう簡単ではないので、変動を見据えたほうが賢明ですよね。
アセットアロケーションを意識して株やREITなどのリスクが大きい資産と債券などの資産を組み合わせて運用したいものですね。

soltさん
まとまった投稿ありがとうございます。
メインが積立派の私は初心に戻る思いです!

永遠に上がり続ける株、為替なんて無いですから
いつか…保険となる日が来るだろうと
債券ものも少々混ぜながら…
コツコツ頑張って参ります^ - ^
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