日米金融政策のベクトルの違いから円高・ドル安が進行しているが

優利加さん
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昨日の米国株式相場は続伸した(DJIA +47.71 @34,395.14, NASDAQ +219.61 @14,138.57, S&P500 +37.88 @4,510.04)。ドル円為替レートは137円台後半の前日比円高水準での動きだった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が624に対して、下落銘柄数は1,134となった。騰落レシオは94.63%。東証プライムの売買代金は3兆7640億円。

TOPIX -4 @2,239
日経平均 -28円 @32,391円

米国では、既に前日の6月消費者物価指数(CPI)が予想を下回る伸びとなっていたが、昨日発表された6月生産者物価指数(PPI)も予想を下回る伸び(+0.1%<予想+0.4%、5月改定値+0.9%)となった。これにより、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを長期化するという懸念がさらに和らいだため、10年債の利回りは前日の3.86%台から3.76%台へ低下した。7月25~26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.25%の追加利上げが実施されることは確実視されているが、その後の利上げは見送られるだろうというのが現在の主流の見通しである。FRBによる利上げ局面もう最終盤であるとの見通しに支えられてハイテク株が主力のナスダックは4日連騰となり、2022年4月以来の高値を付けた。

米国株式相場の続伸を好感して、本日の日本株も上昇して始まり、日経平均は一時360円以上上げた。特に、米国の利上げ局面が最終コーナーを回りつつあるという見方に支えられたナスダックの上昇に刺激されて半導体関連銘柄が上げた。しかし、利上げが後一歩で終了しそうな米国に対して、日本はこれから金利が上げそうであるという日米金融政策のベクトルの違いから、円相場が1ドル=137円台まで円高・ドル安が進み、輸出関連銘柄を中心に売り優勢となり下げ、日経平均は一時200円安まで迫った。

日経平均の日足チャートを見ると、続伸して始まったが売り方に押し戻されて陰線で終えた。下向きの10日移動平均線に弾き返される形となった。騰落レシオは100を割り込み、6月下旬までの割高感は完全に消えた。何かのきっかけで押し目買いが優勢となることもある。ただ、日米金融政策の方向性の違いから円高・ドル安進行はまだしばらくは続きそうであり、これが株式相場の重石となる。また、悪材料は最初の内は大きく過剰なくらい反応するが、人間と言うものは慣れるので同じ悪材料が継続しても反応は次第に小さくなっていく。その結果、悪材料が出ると当初は急速に下げるがその内にその悪材料に慣れて来て安値更新が止まり、やがて横ばいとなるか、押し目買いが入り反発を試す動きに転じる。

33業種中20業種が下げた。下落率トップ5は、電気・ガス(1位)、小売り(2位)、陸運(3位)、保険(4位)、空運(5位)。

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