今は「ジャブ」狙いくらいで「カウンターパンチ」は狙わない

優利加さん
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先週金曜日の米国株式相場は反落した(DJIA -109.28 @33,426.63, NASDAQ -30.94 @12,657.90, S&P500 -6.07 @4,191.98)。ドル円為替レートは137円台後半の前日比円安水準での動きだった。本日の日本株全般は上げる銘柄の方が多かった。東証プライムでは、上昇銘柄数が1,242に対して、下落銘柄数は539となった。騰落レシオは129.85%。東証プライムの売買代金は3兆45億円。

TOPIX +14 @2,176
日経平均 +278 @31,087円

米債務上限問題を巡る与野党協議は早期合意が期待されていたが、中断したため再び米国のデフォルト懸念が高まった。しかし、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長がインフレ抑制のためにもう追加利上げは必要ないかも知れないと発言したことが相場を下支えた。主要3株価指数が揃って反落したが、週間では3指数とも上昇した。

本日の日経平均は続伸して8日連続の上昇となった。日本株を買い上がるような新しい材料はないが、短期筋による買いが買いを呼ぶような展開となっている。海外の株式相場と比べると、2023年度に入ってから伸び率では日本株が独歩高となっている。足元の際立った上昇の背景には、反ビジネスの色彩が高まる中国リスクを意識して中国の代替投資先としてアジア勢と欧州勢が中国株から日本株に資金を移し替えているという指摘がある。

日経平均の日足チャートを見ると、利食い売りに押されて安く始まったが大陽線で切り返してバブル崩壊後の戻り高値を更新した。足元は非常に強い相場ではあるが、25日移動平均線乖離率が+6.6%まで拡大しており、短期的な過熱感は無視できないほどに高まっているため、何か反落するきっかけがあるとそれに続く反動が予想外に大きくなるかもしれないと想定しておきたい。買いから入る場合は、今は「ジャブ」狙いくらいで「カウンターパンチ」は狙わない。

33業種中29業種が上げた。上昇率トップ5は、保険(1位)、空運(2位)、陸運(3位)、水産・農林(4位)、食料品(5位)となった。

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