TOPIX -5 @2,035
日経平均 -93円 @28,564円
4月のフィラデルフィア連銀業況指数は2020年5月以来の低水準へ悪化した(-31.3>予想-9.2)。週間新規失業保険申請件数も市場予想(24.0万件)以上に悪化した(24.5万件)。さらに、テスラは大幅減益(2023年1~3月期)を発表して株価は10%近く急落した。このようなことを背景に、米主要3株価指数は揃って下落した。
本日の東京市場では、米景気の先行き不透明感に加えて円高・ドル安が重なり、売り優勢の展開となった。他方、米ラムリサーチや台湾積帯電路製造(TSMC)の決算発表を受けて、半導体市況の底入れ期待が浮上してきて東京エレクトロンやアドバンテストなどの半導体関連銘柄が買われて上げた。また、米長期金利の低下を受けて、銀行株と保険株は売られて下げた。それでも、日銀の金融緩和政策が継続するとの観測と、東証の低PBR企業に対する改善要求を背景に、日本株は打たれ強い動きをしている。そうはいっても、高値追いをしてどんどん上げるには米景気の先行き不透明感が頭を抑えていて、今のところ難しそうである。
日経平均の日足チャートを見ると、ザラバでは年初来高値を更新したがその後押し戻されて、上ひげが長い短陰線で終わり、典型的な売り線である「波高い線」が出現した。ほとんどの場合、翌日以降下げるが、稀に上抜けすることもある。もし、終値ベースで「波高い線」を上抜けしたらかなり強い上昇相場の最中にいるということが確認できる。ただ、決算発表ピークを前にそんな強気で買い上がるだろうか。暫く時が経てば判明する。
33業種中20業種が下げた。下落率トップ5は、銀行(1位)、保険(2位)、鉱業(3位)、精密機器(4位)、輸送用機器(5位)となった。