ユリウスさんのブログ
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08憲章 -中国の民主化運動?
わが国の大新聞やTVなどでは、何故か報道されない大変気になるニュースがネットに流れている。
それは中国共産党の一党独裁体制の撤廃を求める『08憲章』なるものがインターネットで発表されたことである。この『08憲章』には303人の学者や作家の署名があるという。早速、中国当局は署名者の相当数の身柄を拘束したと香港のメディアが報じている。
発表された憲章では『20世紀後期の改革開放で、中国は毛沢東時代の普遍的貧困と絶対権力制から抜け出し、生活水準が大幅に向上し、個人の経済の自由と社会権利も部分的に回復した』と評価するかたわら、他方で、2004年の憲法に盛り込まれた『人権の尊重と保障』など政治の進歩は『紙の上にとどまっている状態』と批判しているらしい。
08憲章の主な具体的要求
1 民主的立法と司法の独立など三権分立
2 民意反映の最高機関である人権委員会の設立
3 公職選挙制の採用
4 戸籍制度改革による都市と農村の差別撤廃
5 結社・集会・言論・宗教の自由
6 財産保護、創業の自由と行政による業界独占の撤廃
この基本的要求項目を見ると、我々自由社会に生きている者は、改めて中国共産党の支配する社会は暗黒社会であると思う。署名した303人は命がけでこの運動を盛り上げようとしているのだ。隣国の我々は国際社会に強く働きかけて、303人の命を救わなければいけないと強く思う。わが国政府は何の動きも見せない。領海を好き放題に侵されても何もしない(できないことはない)鈍感な日本政府は、人権という人類が到達した崇高とも言える概念にも鈍感だ。外務省には入っているこのようなニュースは一体どのように処理しているのだろうか? (確認のためと称して役人は時間を稼いでいるのだろうか)
もっともっと、関連する情報が欲しいが、ネットに流れているいろいろな情報は、もしかしたら、情報源が一つかもしれない。判断をするにはもうしばらく多元的に情報を集めてからにしたい。
対中国を考える上で忘れてはならない事項
1 中国の武力による支配
国家海洋局海監総隊の孫書賢副隊長は、領有権の争いがある海域では国際法上「実効支配」の実績が重要だとの認識を示し、主張だけでなく、その海域で「存在感を示し、有効な管轄を実現しなければならない」「(尖閣諸島)海域の管轄を強化する」と述べた。 これが中国の立場であると日本政府はハッキリ認識すべきだ。認識して国民に対応策を示すべきだ。
2 アメリカの中国政策
中国が自由や民主主義路線に近づくように、また、台湾問題などで暴走しないように、縛りをかけ、バランスを保たせる「バインディング&バランシング」である。
わが国は上の二点をよく勘案し、今回の『08憲章』運動をどうとらえ、どのように中国政府に迫るか、行動方針を固めるべきだ。少なくとも、中国内の決死の思い出署名した仲間達が中国政府によって抹殺されないようにするための、すばやい声明と行動が望まれる。
ナショナリズムや嫌悪の感情を効果的に抑制しながら議論や主張をするには人間の自由や平等を尊重する民主主義の価値観の共有以外に何があるでしょうか。
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