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ユリウスさんのブログ

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誇り高い国との交渉術 - 損得勘定では動かない

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 アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席中の麻生首相は、リマで各国の首脳と積極的に会談をおこなっている。
 報道によると、昨日、ロシアのメドベージェフ大統領は「次世代に領土問題解決委ねず」と言ったらしい。

写真ニュースより借用


 【リマ=犬童文良】ペルー訪問中の麻生太郎首相は22日午後(日本時間23日午前)、リマ市内のホテルでロシアのメドべージェフ大統領と1時間、会談した。大統領は北方領土問題と平和条約締結交渉について「次世代に委ねることは考えていない。善意と意志があれば解決できる」と表明した。
 両首脳は首脳レベルの政治対話を来年に集中実施することで一致した。来年初めのプーチン首相来日に向け外交当局で調整することになった。(23日 18:26)

 続けて記事は、麻生総理が「平和条約交渉が経済関係に比べて進展していない。官僚のメンタリティーを是正しないといけない」と指摘し、両首脳は領土問題と平和条約交渉の最終的な解決に向けた具体的に作業に入るよう、事務方に改めて指示を出すことで一致したと書いている。

 麻生総理の「平和条約交渉が経済関係に比べて進展していない」という指摘に待つまでもなく、翔年はわが国のロシア外交は拙劣だと思っている。特に領土問題や平和条約といった国と国との境界線の変更や交戦状態の終結のような大問題の解決は、当事国の両首脳が強い決意で解決のための合意を目指さなくては、決して成就しない特質をもつ。

 それなのに、麻生総理は
1 「平和条約交渉が経済関係に比べて進展していない」と指摘しただけ。
 評論家ならともかく、指摘しただけで総理のこの問題に対する強い意志が表明されなければあんまり意味がないのを分かっているのだろうか?

2 最終的な解決に向けた具体的な作業に入るように事務方に改めて指示を出そうと言っただけ。
 こんな安易な姿勢で、積年の両国に横たわる大問題が解決できるとは思えない。
 今までの我国ロシア外交は『ロシアがあれをすれば、日本はこれをしてやるが、もし、ロシアがあれをしないならば、日本はこれをしない』という条件の提示ばかりだった。交渉当事者は、このやり方でロシアが経済協力欲しさに折れて、北方四島が返還されると読んでいた。そして、そうなれば両国の喉に刺さったトゲが抜けて、平和条約交渉は締結できると甘く考えていたように見える。麻生総理、事務方にまかせたら細かい損得勘定ばかりの提案になるに決まっていますよ。そして経済協力のいくつかを掠め取られてオシマイになるに違いないです。
 嘘だとおっしゃるなら、わが国の北朝鮮外交を思い出していただければ幸いです。経済的支援を見せ付ければ、相手は甘い言葉だけをつらねては、とるものは取っていくのでした。そして進展はナシの繰り返し。唯一成果をあげたのは、小泉元総理自身が国交のない相手国へ出向いて解決に当たった時だけでした。(拉致被害者の一部方々が帰国できたのですから)

 ロシアにしても北朝鮮にしても、問題を多く抱えてはいるが、国としての誇りは失っていない。むしろわが国より数段誇り高い。そういう国に対して、友好国的関係にある西側諸国に対するのと同じように、駆け引き型の交渉でいいのか? 官僚が積み上げた条件交渉で大問題が解決するのか。翔年は大いに疑問を感じる。計算高い人間が好きになれない翔年は、国益を守ると称して、細々とした損得勘定を条件とする外交交渉は好きではない。ロシアにもそう感じている人たちはいると思う。

 もう大分昔の話だが、エリチン大統領の時、国務長官だったブリブリス国務長官はこんなことを漏らしている。
「エリチンに対して『日本としては北方四島を返還して欲しい。四島というのが国民のコンセンサスですから、二島とか三島という島の数を減らして妥協することはできません』と率直に言えばいい。その上で、『現在の国民感情からすると日露経済協力でできることはここまでです』と正直に言えばいい。この二つの事項の間に日本側からリンケージを付けるな」
「何も見返りを求めず、相手の懐に入ることによって、自己の利益を極大化するのが交渉の弁証法だ」  -佐藤優「インテリジェンス交渉術より-

 残念ながら、こういうレベルの話はマンガでは決して得られません。
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