個人投資家としては、日本国債よりは、米国債をお勧めしたい。日本の銀行は、唯々諾々と利回りゼロに近い国債を引き受けているが、普通の国はそんなお上の言いなりの金融機関はなく、もっと「国債の値を下げる＝金利を上げる＝金融緩和をやりすぎない」というのが経済学にのっとった常識である。日銀は、形式だけの株式会社で、事実上、財務省の一部に等しいのでそれでもよかろうが、しわ寄せは銀行・証券会社に来るので、その分、日本の金融業界は、英米に比べると、恐ろしく収益が悪い。この八百長資本主義がモノホンの欧米資本主義に勝てないのは当たり前だ。健全な通貨政策が後退している分、荒療治が出来る米国の方が市場原理が働き易く、よって米国債を日本政府の年金・福祉運用財源部分が、買わざるをえないのは、奇妙だ。アクセルとブレーキを同時に踏んでは、効率が悪いのは当たり前だ。
