株式相場の下落で、変額年金保険の「隠れた条件」が明るみに
出てきました。資産の目減りで運用方針が変わったり、払い込んだ
保険料相当額の年金を保証する「元本保証」が揺らいだり、とい
った事態が発生しているようです。こうした点については契約時
に説明があるはずだが、あまり注意していなかったという人もおり、
投資家の間に戸惑いが広がっている模様。
変額年金保険
http://www.nikkei4946.com/today/0705/10.html
相場の変動を反映した運用が売り物だが、資産が一定額を下回る
と、株式用をやめて債券だけの運用に切り替わる。その後、株式に
は2度と投資しないという条件が付いている。
この商品は発売から4カ月たった今年10月、一部の契約者につい
て株価の急落で資産額が「一定額」を下回り、債券運用に切り替わ
りました。
もっとも、この一定額がいくらなのかは事前には明示されません。
「金利動向や満期までの期間により運用条件が変わるので、確定で
きない」という。
債券だけの運用でも10年の満期時には払った保険料に5%上乗せ
した額を保証するが、切り替え後に株式相場が持ち直しても、投資家
は値上がり益を手にできません。
運用資産の下限条件だけでなく、元本保証にも細かい条件がついて
いる。年金額の保証が「原資」なのか「総額」なのか、の違いです。
原資保証なら満期時に一括で受け取る際に、払い込んだ保険料分を受
け取れます。年金として分割すれば、その間の運用益も加わります。
総額保証では、例えば10年間に受け取る年金額を単純に足し合わせ
ると「元本」を確保でます。一括で受け取ろうとすると、年金受取期
間中の運用分を差し引かれてしまいます。