TOPIX -8 @1,978
日経平均 -76円 @28,257円
ドイツや英国など欧州株が上昇したことを好感して、本日の日本株全般は上げて始まった。昼休み時間中に日銀が大規模金融緩和を続けると発表した。これを受けて日経平均はさらに高くなり上げ幅は一時300円を超えた。しかし、米長期金利が1.8%台半ばまで上昇したため、米株価指数先物が下げ始め、それが日経平均先物の売りを促した。幅広い銘柄が売られて日経平均の下げ幅は一時200円を超えた。ただ、主力大型株には売り圧力はそれほど強くなく、ある程度下げるとすかさず買いが入った。
FRBによる利上げの加速や量的金融引き締め(QT)観測を背景に米債券市場では長期金利の上昇ピッチが速くなってきた。名目金利からインフレ率を差し引いた実質金利は2021年末には1.0%だったマイナス幅が足元では0.7%へ急速に縮小している。マイナス金利の縮小は実質金利の上昇を意味し、米国から新興国へ向かっていた資金が米国へ還流する力となるため、新興国経済にとっては向かい風となる。もし米長期金利がこのまま上昇し続けると、新興国経済が突然崩れ始めることも想定しておかなければならない。
日経平均の日足チャートを見ると、上下に長いひげを引いた陰線で終えた。日中で強弱感が大きくぶれたことを意味する。8月20日安値@26,954円を起点とする上昇トレンドラインと9月14日高値@30,795円を起点とした下降トレンドラインに挟まれた三角保ち合いの範囲内での上下動が続いている。
33業種中26業種が下げた。下落率トップ5は、鉄鋼(1位)、パルプ・紙(2位)、ゴム製品(3位)、倉庫・運輸(4位)、銀行(5位)となった。