りんりん/Kさんのブログ

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中国、天津にて(12)

 日本のニュースで、次々に明らかになる中国食品の危険性。米国でのペットフードに始まり、パナマでの歯磨き粉、更に米国でのウナギ等の魚介類に発ガン性物質が使用されて残留していた問題、横浜の学校での農薬が残留していた中国産キクラゲの発見。
 とうとう、昨日は北京の露天で販売されていた肉まんの中身に6割の段ボールを混ぜた、北海道のミート・ホープ社の社長もビックリの肉まんの中国政府の摘発報道、という事態が明らかに。などなど。「中国産は、ちょっとね」とか「中国品は、やっぱりイヤよね。国産でなくっちゃね。」という主婦の声が聞こえてきそうです。
 

 しかし、中国では、こうした偽造や偽装による被害は、いわば日常茶飯事です。何も今に始まったことではありません。
 
 昨年では、野菜の残留農薬問題、粉ミルク偽造事件やアヒルの塩卵の偽装事件など、枚挙に暇がありません。

 一般市民(中国では老百姓という)も、黙ってだまされるばかりで、対策を執っていない、騙されてばかりということでは決してありません。中国の一般市民の本性は、騙そうとする人があれば、一方騙されまいという「対策」を取る、という用心深さです。

 まず、中国人は、商品に対して「偽物ではないか」と疑ってかかります。

 日本では、商売は「売買」と書きますが、中国では「買売」と書き、日本とひっくり返って表記します。

 日本では「売る方が先で、その後買う」という行為が、商売の基本と理解されていますが、中国では流通の過程にあくまでも忠実で「買ってから、売る」の原則なのです。
 消費者は、この商品は、いくらで買った(仕入れた)ものかを見極めて、なるべく安く買いたい、ということですから、そこで品物を十分吟味したり、安く買うために難癖をつけて値段交渉に入るのが当たり前なのです。何もわざわざ高く買わされることには、道理が無いのです。

 一方、日本では、わざわざ「売買」と「売り」と「買い」がひっくり返っています。商品を売ってから、買う(仕入れる)ということですから、消費者の立場が何時しか問題にされず、商売する側の論理が重視される結果になっているのです。買う側は、あくまで「売り物」を買わされているのです。スーパーの陳列から、交渉の余地無く、カゴに商品を入れるだけです。


 一方、中国では、比較的安価で利用出来る公設や私設の市場でも、野菜をよーく手に取って、表裏や色や臭いを確かめてから、消費者は品物の購入交渉(値切り)に入ります。

 よっぽど時間のない人が、価格に比べて安心を引き替えにスーパーでパックになった品物を買っていくのです。その場合でも、やはり慎重に現物をよく確かめた上で、購入していきます。スーパーに陳列された品物は、どれも均一の品質である、という認識は全くありません。良いものを選び取ろうという意識は健在です。

 日本のように「買い物かごに、よく見ずに、手当たり次第ぽんぽん放り込む」ようなことはありません。

 電化製品なども、時間をかけてよーく品定めして、パッと衝動買いなどということは、まずありません。
 国美電器や蘇寧電器での買い物客を観察していると、テレビや炊飯器の電気が入って、ちゃんと見れるか、暖かくなるかどうか、まで確認してから、支払いをしています。

 こうした慎重な購買態度、中国に偽物やまがい物が氾濫しているので、つい身に付いた一般市民の防衛策なのですが、本来こうした慎重さや商品や食に対する恐れは、人間が持ち合わせなければならない、生き延びる上での基本姿勢ではないかと、思えます。

 日本人は、こうした生存の為の大事な用件を、どこかに置き忘れてしまったようです。果たして、生き残れるのか、日本人?!
                      <つづく>


 
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登録日時:2007/07/12(23:32)

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このブログへのコメント

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    2007/07/20(11:32)
    「買売」と「売買」同じような気がしますが、言われてみると違いますね。

    段ボール混入報道は、報道自体がやらせだったとかないとか。
    真相はわかりませんが、やらせだった場合どこの国でもありえる報道ですね。

    商品の品定めは、ご指摘のとおりほとんど行ったことがありません。
    裏を返せば防衛せずとも痛い思いをしたことがないからかもしれませんが。

    世界を駆け回る仕事に関わることがあったら、きっと痛い思いを経験することになるんでしょうね。

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