ユリウスさんのブログ

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低迷の日本囲碁界  -ここが変だ- (1)

世界中の男女が囲碁を楽しめる米国の大会(ペア碁)


 日本の囲碁界には変なところがいっぱいあります。そういう変なところが碁界の発展を妨げていることは確かであります。そういう変なところを改革しようとする機運が生まれないところが、碁界の低迷に拍車をかけているように翔年には見えます。列挙します。

1 囲碁界の団体を統一せよ
 わが国には日本棋院と関西棋院という二つの囲碁団体がある。歴史的経緯があるにせよ、馬鹿げています。国内に相撲協会が二つあったり、サッカー協会が二つあったりしては、うまく行くことでもうまくいかなくなるでしょう。これを解決できないようではお話になりません。(日本人でも訳がわからないのに、まして外国人から見たら、どんなに変に見えていると思います?)

2 強さの尺度をキチンとせよ。段位制 → ランキング制へ
a プロ棋士
 現在、日本棋院所属棋士は326人、関西棋院所属棋士は127人 合計453人です。そのうち最高段の九段はなんと109人(24%)もいます。肩書きだけの役員が4人に一人いる会社を想像してもらえば、その異常さが分ると思います。しかも、日本棋院と関西棋院では昇段規定が異なるのですから、同じ九段を名乗っていても、尺度が違うのです。これを無茶といわずして、何を無茶と言えますか?
 段が強さの尺度でないとするならば、統一的な尺度としてランキング制度を導入すればいいのです。囲碁ファンにとって誰が一番強いのか、技を磨いてランキングをグングン上げている若手は誰か、手に取るようにわかる。棋戦の結果が直ぐに反映されるのでファンへの大きな情報サービスになります。
 中国や韓国のプロ碁界はとっくの昔にとり得れていることが、わが国の碁会では井山裕太が一番は分るが、2番目は誰で10番目はだれかサッパリわからない仕組みのままなのです。プロ棋士がそれを改革しようとはしないからです。
 プロならゴルフでもテニスでも卓球でも世界ランキングが厳として存在しています。チームで戦うプロスポーツ界でも、打率だとか、ホームラン数だとか、得点数だとか、アシスト数だとかスパイク決定率だとか、個人の実力のレベルを表す数字が毎日のように発表され、ファンはそれを見て一喜一憂しながら楽しんでいます。
 わが国の囲碁界は、なぜこのようなファンサービスをしないのだろうか? 不思議でなりません。沈滞しきった業界だからなのでしょうか?

 
b アマチュア
 日本棋院と関西棋院がそれぞれ別々に段級の認定をし、免状を発行している。ところが、ここでも強さの基準が明確ではありません。同じ五段でも、凄く強い五段がいるかと思えば、恐ろしく弱い五段もいらっしゃるのです。外国から日本に碁を打ちに来た碁打ちは、日本の段級のいい加減さに唖然としています。
 中国や韓国ではまだアマチュアのランキング制度は聞きませんが、アメリカ(含むカナダ)やヨーロッパでは、早くからキチンとしたランキングが一元的に管理されています。 例えば翔年の場合、並みの強さの日本棋院五段ですが、アメリカのランキングでは現在4.3ポイント(段で言うと四段)です。ヨーロッパの段位に換算すると三段程度になります。 それでいきいき塾にやってきた欧米の碁友には自身のランキングポイントを申告してもらって簡易換算し、塾生全員、適正なハンディキャップで対局するようにしています。適正ななハンディキャップで打ってこそ、碁は面白いからです。外人にはこの対応が一番喜ばれます。そして塾では全対局記録を残して、後日の再会に役立てるようにしています。(リピータもいます)

 ランキング制度がヨーロッパやアメリカにできてわが国でできないのは何故でしょう。日本棋院と関西棋院が免状を発行し、免状料をとって財源にしているからです。段級を厳しく認定したら、棋院の財政も厳しくなるからですね。(笑) 翔年は「免状」のことを強さの尺度ではなくて、寄付額の書かれた「領収証」だと思っています。(爆笑)
 ランキング制度が正しく機能したら、強さの尺度をあらわさない棋院の免状(領収書)を誰も欲しがらなくなるでしょうね。


すみません。時間がなくなりました。この続きは来週アップします。
予定項目は
3 囲碁界は新聞社だけに頼っていてはダメ
4 世界に向けて名人戦をオープン化せよ
5 世界の囲碁情報をキチンと集めよ
6 わが国プロ棋士のアマに対する態度、言葉使いなどの醜さ等
です。



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