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[投資術]バフェットの銘柄選択術のエッセンス

[基礎編]

・プロのファンドマネージャーもデイトレーダーも、目先の値上がり益狙いの投資ゲームに終始している。それは株式市場の性である。

・「悪材料現象」は株式市場の普遍的な特性のひとつである。投資家とは悪材料で売るものなのだ。

・「消費者独占力」の強い企業は悪材料で売り込まれても、そこから立ち直れるだけの強いエンジンを持っている。

・消費者独占力の強い企業こそがバフェットの富の源泉である。




・バフェットは企業を2つのタイプに分けて考える。ひとつはヘルシーな消費者独占型企業、もうひとつはシックなコモディティ型の企業である。

・消費者独占型企業とは、強いブランド価値を持っているか、市場であたかも独占企業のような強いポジションを有している。

・コモディティ型の企業とは大多数の企業と同じような、差別化されていない、付加価値の小さな製品やサービスを提供する
企業である。




・コモディティ型の企業には次のような特性がある。
 ●売上高利益率が低く、在庫回転率も低い。
 ●株主資本利益率(ROE)が低い。
 ●ブランド価値がない。
 ●多数の競争相手がいる。
 ●業界全体に相当な過剰生産能力がある。
 ●利益が不安定だ。
 ●利益の設備稼働率に対する依存度が大きい。




・消費者独占型企業は有料ブリッジみたいなものだ。それを欲しいと思えば、その会社から買わざるをえないような状況にある企業なのだ。

・バフェットが消費者独占を判定する際に用いるテストは、仮に採算を度外視したとして、それと同等の競争力のある企業をつくれるかどうかというものである。

・消費者独占型企業はその製品の品質、ユニークさが購買の最大の決め手になるような製品を提供している。

・素晴らしい事業を営んでいる消費者独占型企業も、景気の影響を受けて業績は変動し、時に経営危機に陥ることがある。




・消費者独占型企業には通常、強いブランド力がある。

・バフェットは高い収益性と持続的な利益の増加をもたらす消費者独占型企業を探す。

・消費者独占型事業を持つ高収益企業は、保守的な財務政策をとるところが多い。これらの企業の多くは事実上無借金経営で、何か問題が生じても自力で解決できる余裕を持っているだけでなく、有望な新規事業への投資も期待できる。

・企業が株主に長期的に報いるためには、高い株主資本利益率(ROE)をあげ続けなければならない。

・消費者独占型企業のもうひとつの重要な基準は、内部留保を現在の事業を維持するために再投資する必要が小さいことだ。


・バフェットは消費者独占型事業には4つのタイプがあることを発見した。

・保存がきかず、強いブランド力を持ち、流通業者が取り扱わざるをえないような製品を作っている事業

・メーカーが消費者にアピールするために、継続して使用しなければならないようなサービスを提供するコミュニケーション事業

・企業や消費者が日常的に繰り返し必要とする、継続的なサービスを提供する企業

・宝石・装飾品や家具のような商品の分野で、事実上地域独占的な地位を築いている流通業者




・悪材料現象には次の4つのタイプがある。
 ●相場全体の調整や暴落
 ●全般的な景気後退
 ●個別企業の特殊要因
 ●企業の構造変化

・相場全体を大きく下げるなかで、景気悪化や個別企業の特殊事情にともなう悪材料が出た時こそ、絶好の買い場になる。



[応用編]

・投資対象を見つけるのに必要な情報はすべてインターネットで入手できる。しかも、そのほとんどは無料だ。なかでも「人気集中銘柄、人気離散銘柄」リストは、投資対象を物色するうえで役に立つ。

・全米の公開企業の財務データはSECのEDGARシステムを通じて公開されている。情報を入手するには、インターネット上のホームページ(www.freeedgar.com)にアクセスすればよい。

・株式投資の収益率は、買値いかんで大きく違ってくる。




・過去10年間のEPSを見るだけでも、その企業について多くのことを知ることができる。

・過去10年以上にわたって安定した利益成長を続けている企業こそ、バフェットが求める企業だ。

・利益が毎年大きく変動するような企業は、投資対象にはならない。

・過去に安定した利益成長を続けていて、直近、利益が落ち込んでいるような企業は、バフェットにとって有力な投資対象候補である。




・企業の利益に対するバフェットの見方は、ウォール街のプロとは違う。保有する株数に応じて、その利益を自分自身の利益と見なすのだ。たとえば、100株を保有している企業が5ドルの1株当たり利益(EPS)をあげれば、500ドル(5ドル×100株=500ドル)の利益を得たと考えるのである。

・株価が25ドルで、EPS 5ドルの株式を購入する場合、投資額に対する直利は20%(5ドル÷25ドル=20%)である。

・株式投資の収益率は、購入時の株価水準で決まってくる。




・株主価値がどれだけ増えるかは、その企業の経営陣がEPSをどれだけ成長させられるかにかかっている。

・EPSを成長させるには、毎年、利益の一部を内部留保し、高収益につながる再投資を続けなければならない。

・EPSの成長は、やがて株価に反映され、株主価値の増大が実現される。

・株式であれ債権であれ、どの投資が有利か比較することが必要だ。

・最も安全な投資は国債への投資である。国債の利回りを上回ることができないようなら、投資とはいえない。

・国債に対する相対価値で評価することが、「企業のオーナーとしての視点」で投資を考える第一歩だ。




・株式を一種の「擬似債権」ととらえるバフェットは、EPSを債権の利子と考える。

・企業利益は毎年変動するので、バフェットの「擬似債権」は変動利付債と見なすべきだ。

・この「擬似債権」では、投資家は利子であるEPSの成長によって利益を得ることができる。それゆえ、EPSが減少する企業はバフェットの投資対象とはならない。

・バフェットにとって重要なことは、中長期的な株主資本の成長と、それに伴う利益の成長である。




・割引率より利益の予想成長率を大きくすると、割引現在価値は計算できない。

・50年以上の長期にわたって、企業の利益を予想することは不可能だ。

・企業の利益をある程度予想ができるのは10年程度までである。

・投資収益率は、高値で買えば低く、安値で買えば高くなる。




・ある種の企業については、将来の利益をかなりの精度で予想できる。そして、その予想利益にもとづいて、将来の株価の見通しをかなりに正確に立てることができる。

・予想利益をもとに株価予想をする場合は、過去10年の平均PERを用いるべきだ。

・コカ・コーラの消費者独占力は、将来直面するであろう様々な困難を克服するに十分な強さを持っている。




・バフェットが買う株式は、将来にいくほどクーポンが大きくなる擬似債券である。

・初期投資の部分に対する直利は購入時の株価しだいだが、内部留保によって付け加わる部分に対する直利はROEの水準次第である。

・初期投資の部分に対する直利が低くても、時間の経過とともに総投資に対する直利はROEに近づいていく。




・消費者独占型企業の場合、過去のEPS成長率をもとに将来の株価を予想することが可能である。

・株式の投資価値を計算し、それをもとに投資判断するのはバフェット流ではない。

・バフェットは株式を購入する前に、現実的に期待できる今後10年間の収益率がどの程度になるかを考える。

・その投資から得られる期待収益率を計算し、他の投資に対する期待収益率と比較して投資判断を行う。

・いったん投資を行った後は、日々の株価の動きには頓着しない。




・自社株買戻しは、企業のEPSを増加させ、自社株買戻しに応じなかった株主の持ち株比率を上昇させる。

・自社株買戻しは、パイの大きさはそのままで、切り分ける人数を減らすことに等しい。

・自社株買戻しは、株価が非常に高い水準の時に行なわれても、株主にとってはメリットがある。


・自社株買戻しによって、税引き利益が成長していなくてもEPSを成長させることが可能である。

・自社株買戻しは、税引利益の成長を上回るEPSの成長を可能にする。

・自社株買戻しは、業績悪化をごまかすための手段として利用されることがある。

・自社株買戻しによって、投資家は追加投資をしなくても持ち株比率を高めることができる。


・コモディティ型の企業よりも消費者独占型の企業のほうが、内部留保を再投資した時の効果が大きい。

・内部留保を長期にわたって有効活用できる企業ほど、株主に大きな利益をもたらす。

・コモディティ型の企業が内部留保を再投資しても、大した利益成長は望めず、株価上昇も大きくは期待できない。

・消費者独占型の企業は内部留保を再投資して、大きな利益成長を実現することが可能であり、株価上昇にも大きな期待が持てる。


・バフェット・パートナーシップが、市場が下落した年にも利益を上げることができたのは、アービトラージ戦略によるものだ。

・バフェットがアービトラージ戦略のポジションをとるのは、発行済みの取引だけである。

・オンライン取引業者の手数料引き下げのおかげで、今日では個人投資家でもアービトラージ戦略から利益をあげられるようになった。

・M&Aの最新情報が掲載されているmergerstat.comは、あービトラージ戦略にとっての重要な情報源である。






出典 「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」
メアリー・バフェット、デビッド・クラーク共著
http://www.amazon.co.jp/%E5%84%84%E4%B8%87%E9%95%B7%E8%80%85%E3%82%92%E3%82%81%E3%81%96%E3%81%99%E3%83%90%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%AE%E9%8A%98%E6%9F%84%E9%81%B8%E6%8A%9E%E8%A1%93-%E3%83%A1%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%BC-%E3%83%90%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%88/dp/4532149770/ref=pd_bbs_sr_1/249-8616148-1036365?ie=UTF8&s=books&qid=1191136537&sr=1-1


掲載内容の著作権は日本経済新聞社に帰属します。 
日本経済新聞社
http://www.nikkei.co.jp/

(完)
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登録日時:2007/10/06(12:02)

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