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ソフトバンクが一段高、カリスマ投資家参戦も背景に商い高水準でAI人気先導◇

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2017/05/25 13:09
 ソフトバンクグループ<9984.T>の物色人気が一気に盛り上がってきた。買い優勢で始まった後、寄り後も継続的な買い注文が流入し次第高の様相となっている。

 米国市場では、GPUで圧倒的な強みを持つ半導体大手で人工知能(AI)関連の中核的銘柄の一つとして注目されるエヌビディアが最高値街道を走っている。エヌビディアは今月10日にトヨタ自動車<7203.T>と自動運転分野での提携を発表、ソフト・ハード両面でAI技術をトヨタに提供し、自動運転の開発を加速させる構えで話題を呼んだ。このエヌビディアの株式を買い集めているのがソフトバンクで25日付の日本経済新聞はソフトバンクが、同社やサウジアラビアなどが発足させた「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」を通して、エヌビディアの株式を取得する方向にあることを伝え、マーケットはにわかに色めき立った。ソフトバンクは既に4000億円前後のエヌビディア株式を、市場を通じて買い集めているとされ、これを新ファンドに移管する。

 ソフトバンク・ビジョン・ファンドは人工知能やIoT分野で次世代のイノベーションを引き起こす可能性のある新興企業に投資する、日本円にして約10兆円規模のファンドである。20日に初回クロージングを完了、つまり正式な発足を宣言したばかり。返す刀で投資対象にエヌビディア株式が浮上したことは、タイミング的にもマーケットに大きなサプライズを与える結果となった。市場では「昨年ソフトバンクが買収した英国の半導体設計大手アーム・ホールディングスとエヌビディアとは事業的にも親和性が高い。AI分野を制覇するという孫社長の本気度がうかがえる動き」(準大手証券ストラテジスト)と指摘している。

 また、ソフトバンクの株価は後場に入り、やや伸び悩んでいるものの、前場は一貫して水準を切り上げ異彩を放った。これについては「大口のカリスマ的個人投資家の参戦がいわれている。アルゴリズム売買に邪魔されて指値で拾うことが難しいなか、強引に買いを入れたとも伝わっており、これが人気に拍車をかけた」(同)という。いずれにせよ、同社株の売買代金は午後1時現在で既に900億円を超えており、その人気ぶりを如実に映し出している。これが中長期上昇相場の入り口となるのかどうか、今後の相場展開に市場の注目が集まりそうだ。

(注)タイトル末尾の「◇」は本文中に複数の銘柄を含む記事を表しています。

出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)
配信元: みんかぶ
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