シャープが軟調も底堅さ発揮、大型顧客アップルの動向警戒も構造改革期待が支える

　シャープ<6753.T>が冴えない。きょうはジャパンディスプレイ<6740.T>が米アップルの要請を受けて、スマートフォンに搭載する中小型液晶パネルの新工場を建設する検討を進めていると伝わり、アップルのサプライヤーリストに指定されている電子部品株を巻き込み活況裏に買われているが、同社にとってアップルは大型顧客でありＪＤＩと競合する位置関係にあることが嫌気され売りに押されている。しかし、２４０円台を割り込まずに売り物をこなし、押し目に買い向かう動きも健在であることをうかがわせる。１５年３月期は３００億円の黒字を見込んでいたが、「ＩＧＺＯ」ブランドの販売低調が足を引っ張り、直近２月３日に、３００億円の赤字見通しに修正するなど逆風材料が続いているが、目先市場では新中期計画に対する期待値が高まっている。同社は今夏にも薄膜トランジスタにタッチ検知機能を組み込んだ中型の「インセル型タッチパネル」の量産を開始する方針などを既に示しているが、テレビ事業などその他事業部門の構造改革の動きに投資家の視線が集まっている。

シャープの株価は１３時４６分現在２４５円（▼５円）



出所：株経通信（株式会社みんかぶ）