富士通が大幅高で新値街道復帰、１８年３月期営業利益７割増益観測とソフトバンク連携期待で物色人気に◇

　富士通<6702.T>が大幅高で新値街道に復帰。外国為替市場で１ドル＝１１３円台半ばの推移と円高歩調にあるなかでも強さを発揮している。同社はディープラーニングの計算を高速で行う半導体開発に踏み込んでおり人工知能（ＡＩ）関連として注目度を高めている。

　米国でのスタートアップ５００億ドル投資の話題でソフトバンクグループ<9984.T>がにわかに動意づいているが、これを契機に富士通とソフトバンクによるコンピューター分野での連携にも思惑が高まっている。富士通と理化学研究所が２０２０年までの完成を目標に開発中の次期スーパーコンピュータ（ポスト京）のＣＰＵではソフトバンクが買収した英アーム社の半導体技術の採用が伝わっており、今後も両社の動向に市場の関心が集まりそうだ。また、８日付の日本経済新聞が「（同社の）２０１８年３月期の連結営業利益（国際会計基準）は最大で２０００億円と今期予想に比べ７割ほど増えそうだ」と報じていることも投機資金を呼び込む材料となっている。

（注）タイトル末尾の「◇」は本文中に複数の銘柄を含む記事を表しています。

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）