東製鉄が上げ足強める、３度目の上方修正も視野

　東京製鉄<5423.T>が一段と上げ足を強めている。一時７４０円台まで買われ、２０１２年３月以来、２年９カ月ぶりの高値水準まで買われた。鉄スクラップの価格低下などを背景に、１５年３月期単独営業利益予想は２度にわたる上方修正で１００億円（前期比４．１倍）見込みと回復が顕著だが、「会社側は下期に対して保守的で営業利益は３度目の上方修正が視野にある」（市場関係者）との見方が人気の底流にあるようだ。一方で合理化への積極的な取り組みも評価されている。１２日には田原・岡山両工場の熱延コイル生産を来年度から田原工場に集約し、岡山工場の設備を休止することを発表。これに伴い減損損失４５億円を計上するが、これ自体は一過性のマイナス要因。リストラに伴う生産効率向上やコスト競争力の改善期待が株高思惑を支えている。

東製鉄の株価は１４時３３分現在７２８円（△７円）


出所：株経通信（株式会社みんかぶ）