アズジェントが反発、「ｉｌｌｕｓｉｖｅ」にランサムウエアの検知・防御機能を追加

　アズジェント<4288.T>が反発し、一時、前日比３５円高の４９０円まで買われている。午前１０時３０分ごろ、同社が販売する「ｉｌｌｕｓｉｖｅ　Ｄｅｃｅｐｔｉｏｎｓ　Ｅｖｅｒｙｗｈｅｒｅ」（イリューシブ　ディセプションズ　エブリウエア）の新機能として、ランサムウエアの検知・防御機能を追加したと発表しており、これによる売り上げ拡大への期待が高まっている。

　「ｉｌｌｕｓｉｖｅ」は、ネットワークを巨大な迷宮にすることにより、重要情報の漏えいを防ぐ新しいタイプのサイバー攻撃対策ソリューション。端末やサーバーのメモリキャッシュに実際には存在しないＦＴＰサーバやデータベースサーバーなどへのログイン情報、ブラウザの閲覧履歴などをデコイ（偽情報）として埋め込み、実際のネットワークより多くの端末が存在する迷宮とすることで、ハッカーがターゲットを発見することを困難にするという。

　近年、被害が増えているランサムウエアはマルウエアの一種で、感染したコンピューターは暗号化などによってシステムへのアクセスを制限し、元に戻すことを引き換えに身代金を要求するというケースが年々増加している。今回、新たに追加した機能では、ランサムウエアによる暗号化を防止する新機能で、システム上の端末にランサムウエアを検知するためのデコイ（偽ファイル）を配備し、デコイへのアクセスを検知すると、Ｔｒａｐサーバが検知し、管理者へアラートを出すという。また、「ｉｌｌｕｓｉｖｅ」は、ランサムウエアがデコイを暗号化している間に感染端末上のランサムウエアのプロセスをブロックするため、実ファイルの暗号化を防止することができるとしている。

出所：株式経済新聞（株式会社みんかぶ）